雨のルート9(詞) | 吟遊詩人 (高次脳機能障がいを抱いて……)
激しく求めあったあや温もりを
今でも指先は覚えている
わたしの声に背中を向けたままで
出ていったあなたの影
すれ違う車の唸り声が
地響きをたてて心を揺らしている
あなたの幻がいざなう
闇へと車を走らせる
雨のルート9 霞む向こうに
行き着くあてなどない
雨のルート9 待っているのは
見知らぬ街のホテルの部屋
どんなに離れてゆく道のりよりも
あなたと離れた夜は遠い
だれにも知られず荒野に沈む
夕陽の嘆きのよう
すれ違う車の激しい音が
冷たく響き耳を塞いてゆく
雨のルート9 霞む向こうに
行き着くあてなどない
雨のルート9 待っているのは
見知らぬ街のベッドの匂い


