思いや気持ちを伝えるのは言葉ですが、
しかし、言葉では伝えられない、伝わらないものもあります。
こんな話をある本で知りました。
あるところで、お釈迦様が法話をしておられました。弟子たちはどんな言葉をいただけるのか、固唾を呑んでいました。
ところが、お釈迦様は一言も発せず、ただ、一輪の蓮の花を手に取られました。
戸惑う弟子たちのなかでただ一人、それを見てニコリとしたのが摩訶迦葉尊者でした。
一言を語ることもなく、教えが心から心へ伝わった瞬間です。
お釈迦様は摩迦迦葉を後継者に定めたといいます。
僕たちにも、心を相手に響かせる力、相手の心を心で感じとる力が備わっています。
あふれそうな想いを恋人に伝えようとするとき、どうしても言葉にならないことを
もどかしく感じたことがあるのではないでしょうか。
しかし、それも大丈夫だと思うんです。
相手の心に向けて、ただ愛を伝えることを考える。
心で相手の気持ちを感じることだけにつとめる。
そんな姿勢でいたら、きっと心は通いあいます。
人はだれでも、「心を心で感じる力」を持っているのですから。