きれいなひと | Deepolive のブログ

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いつの時代も大変だから、今より3年先を思いながら今日を生きよう。小さな会社の社長のブログです。

昨日のことだった。

 

とても気持ちが沈んでいた。朝から。

タスクをやり終え、ちょっと、いや、かなり憔悴。

そのまま電車に乗り、

三鷹のアトレでお総菜を買って、特快に乗り換えた。

その前の日も、考え事やらタスクで、無器用に日をすごしたなあと、

ぼんやりつり革にすがりついていたところ、左のひじのあたりに感触があり、

振り向いた。振り向こうとした。

 

「あ、ちょっとまって、、、あのね、髪に、虫がついているので、とってあげますね。」

動かないように、、、、というニュアンスのやさしい女性の声で、そのまま従った。

わずかな感触があって、彼女の手が離れ、振り返るとき、「ありがとうございます!」と返事をした。

 

「いいえ、きれいな髪留めだな~と、目に留まったので、見ていたら、動くので、

虫だわ~と思ったの。どこかで、放してあげます。」

白いビニールの内側に、黄緑色の、わたしの人差し指の爪ほどの姿を発見、カメムシだった。若いカメムシ。

「ありがとうございます。すみませんお気づきくださって。わたしがやりますから。」

「いいえ、わたしがやりますから。きれいなかたちよね、、、。」

 

三鷹で降りて、お総菜を買っていたときも、そのキミドリカメムシは、髪の波の上にいて、

きっと、豊田の駅で乗るときにも、いたんだ。もしかしたら、たましんさんで、

一心不乱に機会と格闘しているときも、、、、。なんと。

 

一通りの会話を終えて私が下りる中野まで、あと3分。

この時間が長い。

どのような方で、どこまで行くのだろう。お連れの男性は女性と同じ雰囲気。

私までの距離、約一メートル、電車の中の一メートルは遠い。

間には3人の人が立っている。前後も含めると10人だ。

小さな声だけど、お話の内容がはっきり聞こえる。

 

「どうしたの、何かついていたのだね、ああ、、、」

「きれいな髪留めだなとおもっていたら、違ったから、降りたら放してあげるの。」

「そうだね、そうしようね。」

 

あたたかいやり取り。

 

~その距離から、わたしの髪にいた虫を、とってあげようと思って近づいてくれたんだ。

カメムシってい言ったら、かわいそうだからって、きっと思ってくれた、潰さないように、

やさしく触れて、とってくれたんだ。驚かさないように。なんて美しい配慮だろう~

 

そう思った。思ったらとたんに涙が出てきた。

 

あと2分。どうお礼を言おう。このところさんざんで、すさんで、乾ききっていたわたしのこころ。

そんなこと知らないに決まっている、このやさしい女性。この女性になんて言おう。

 

中野についた。先方に下りる気配はない。

 

「ありがとうございました。ほんとうに、おやさしい方、虫さん、よろしくお願いします。」

と言って頭を下げた。

「はい、何処かで放してやりますね。」

彼女とお連れの男性も、会釈。

 

おわかれ。

 

彼女はきっと、あのキミドリカメムシを、緑のある場所まで連れて行く。

こんな寄り道させられたとか、カメムシくさい~~なんて絶対思わない。気づいて、見て見ぬふりをしないひと。

こういう勇気は、意外に難しい。そのことを知っている、人。

 

きれい。年齢なりの皺が美しい。私の好きな美。

 

昆虫は、

形がきれい。

カメムシも菱の形がきれい。

若いカメムシなんて、珍しい。私の髪に来てくれた。私と彼女の出会いと別れの一瞬を連れてきてくれた。

 

電車が行き、駅もあと。

私も歩く。

歩きながら、素敵な時間だったと思う。おかげさまで涙が流せてこころがうるおい

ぷるぷるのハートになったみたいだ、と思った。よし、前を向いて自分を信じていこう。

 

そんな昨日の出来事でした。

 

 

それではまたです!

 

みなさん風邪にきをつけてね~~

 

秋風。あすもがんばろう!