たまに、
私の人生の流れって本当に美しいなあ
って思うことがある。
流れそのものが、神様が描いている芸術作品みたいだなって。
今日も、劇的ではないけど、そんなふうに感じる出来事があった。
数日前のことだけど、料理中に油が撥ねちゃって、腕を火傷した。
昨日、ディヴァインにみんなの幸福をお祈りしているとき、ふとその傷跡が目に入って、
私の細胞一つ一つに宿っているご先祖さまたちが、この傷を治してくれているっていう気がしたんだよね。
その尊さに胸がいっぱいになり、インスタに投稿した。
書きながら、
ご先祖様っていっても、みんな日本人の顔しているわけじゃないんだよなぁ
きっと驚くほどいろいろな人種が私の細胞の中にいるのかもしれないと想像が膨らんで、
逆に日本人ではない人の中にも、日本人がいるんだなあって
身体というワンネスに思いを馳せながら投稿を締め括った。
今日は久しぶりのオージーの友人とお茶をした。
そこで彼女は昨日の私と全く同じことを言い出したのだ。
私たちの中にはいろいろな人種が混じり合っていて、身体には全てがあるよね
って。
でも実はこれは前振りで、彼女は私に頼み事があって今日お茶に誘ったのだと言い出した。
内容はこんなものだった。
彼女の親戚Mさんが自分の家系について今調べている。
Mさんのお祖父様は日本人なのだけど一度も会ったことがなく、母親もその人のことをよく知らない。
お祖父様というのは日本の重要な任務を任されていた船の船長で、
当時お祖母様が住んでいた南アフリカを訪れた際、2人は恋に落ちて子供を授かった。
それが自分の母親だ。
もちろん任務の途中なのでまた船に乗って別の地へ向かうのだけど、
またその港に来るときは、いつもお金や物資を持ってきてくれたそう。
そのたびに子供も増えた。
第一次大戦前後の出来事なので、当時は本当に大変だっただろう。
でも切なくロマンチックなストーリーに、私のハートはキュンキュンしまくり💓💓
それで、この船長というのはかなり有名な方というか要人だったようで、
伝記が出版されているのを突き止め、なんとかして手に入れたそうだ。
だけど日本語が読めないから、ヒロコに本を読んで要約してもらいたい、
というのがそのお願いの主旨だった。
ハードカバーの古めかしくて立派な本を渡された。
個人的な内容のためタイトルは伏せて裏表紙だけ。
最初の数ページには写真が載っていたのだけど、俳優のようにイケメンで立派な、風格のある船長のお写真があった。
そしてそのほかには、日本人女性との結婚式や、子供たちと写っている写真もあった。
ドキン。。。
南アフリカ最果ての地で出会ったイギリス人女性とは道ならぬ恋。
そりゃ日本に家庭もありますわね。
どちらが先に知り合ったとかいうことは、本を読み進めないとわからない。
もちろん秘密の恋の話なんかは出てこないだろうけど、年号や子供の年齢などが分かれば割り出せる。
出版されている伝記とはいえ、人の秘密を覗いてしまうようで、なんか落ち着かないな。
ざっと読んだところ、妻との出会いなどを書いた章もあり、こんな一文も。。。
この世でたった一人を愛し続けてきた?!?!
船長さん、私はあなたの秘密を知ってますけど??
もうすでに楽しくなっちゃって、快くこの依頼を引き受けた😁
お金を払いたいと言ってくださったけど、
本を読むのも好きだし、
こんな映画みたいな話を覗き見できるなんてワクワクするので
報酬は要らないとお伝えした。
昨日、ふと日本人のDNAを持つ人が世界中にいるかもしれないなあ、なんて思いを馳せていたら
南アフリカで恋に落ちた日本人とイギリス人のストーリーを紐解く、という話がやってきた。
彼らの物語も映画みたいだけど、
火傷の傷痕でご先祖様を感じてからの、
100年近く前の彼らの秘密の物語を紐解く、オーストラリアに住む日本人の私
という流れもまた、なんだか美しく綴られた小説の1ページみたいだなあって🥰
この船長さんと私に血縁はないけれど、
でも私がご先祖さまという言葉を使うとき、日本人全員がその中に入っている。
彼の恋は私の細胞にもきっと刻まれているのだ🥰
オークリー洋子