容疑者Xの献身を再度読んで。
容疑者Xの献身を15~16年振りに読んだ。
何の気なしに本棚にあったので読んでみた。
前回読んだ当時は20代半ばだった。映画も観に行った。2~3回やった程度のどうでも良い女と。
当時そこまで面白いかなとは思った。一回読んで終わった。
現在アラフォーになって再度読んだが、めちゃくちゃ面白くて一日半くらいで一気に読んでしまった。
最後は泣いてしまった。
なぜこうなるのか自分なりに考察した。
このどれかかなと。
①当時はまだ理解できない面があった
②湯川や石神の設定年齢に追い付いて感情移入しやすくなった
③感性が磨かれた
この中でも②か③に近いだろうか。
それにしても推理小説って俺もこれ以外読んだ事ないけど、書いた人は凄いな。
めちゃくちゃ頭が良いんだろうな。
ただ、若干疑問点はある。
ホテルにホームレスを泊まらせた描写だが、泊まる前に石神が掃除したと書いてあるが、それだったら防犯カメラを観れば良いのではないかと疑問はある。
あと自転車を盗む描写も駅前の防犯カメラを確認すれば良いのではないかとも。
そうすれば石神が直ぐに分かったのではないか。
2005~2006年当時でも防犯カメラは今ほどではないにしても、結構あったはず。
何故かというと、歌舞伎町ビル火災が2001年にあり、そこから都内の防犯カメラの数はかなり増えたのではないかと思う。
分からないけど。
これが90年代だとまた話は変わって来るかもしれないが。
具体的に西暦何年とかの描写はなかったが、携帯電話という描写はあったので、時代設定としては遅くとも1999年以降くらいではないかと思う。
まあ、ケチを付けても仕方ないが、こういったちょっとした疑問点以外はめちゃくちゃ作り込んであるなと思った。
伏線に伏線が張られ、天才物理学者と天才数学者の一騎打ちになる。
面白かった。
面白かった点はもう一つ。
作中にいくつか駅名が出て来る。
それらは今までの生活では馴染みのない駅だった。
ただ、今の彼女の最寄に近い駅や、乗り換える時に使う駅の名前が何度か出て来る。
これには驚いた。
こんな繋がりがあるんだなと。
余談だが、今「運気を引き寄せる」みたいな本を読んでる。
そこには偶然とは言えない引き寄せるものがあるとの描写があった。科学では解明されていないけど。
何かそれも思い出してしまった。
不思議なこともあるんだなと感じた。
また、別の推理小説を読んでみようかと思う。