薬物問題でインパクト担当獣医に厳罰
2006年11月30日(木) スポーツニッポンJRAは29日、凱旋門賞でディープインパクト(牡4=池江郎)から禁止薬物イプラトロピウムが検出され失格となった問題で、仏国に同行した牛屋重人・ 開業獣医師に対し、JRA診療施設の貸し付けを12月4日から07年6月3日まで6カ月間停止とすると発表した。処分は同獣医師が栗東トレセン内に開設し ている診療所の使用を禁じると同時に、すべての診療行為も禁止するもので、事実上中央競馬への関与を半年間停止する厳罰となった。
イプラトロピウムが検出されたのは凱旋門賞(10月1日)の1週前(9月21~25日)に吸入治療を行った際、インパクトが暴れ、外れたマスクから薬剤が 2度飛散、付着した馬房内の敷料(寝わらなど)や干し草を同馬が摂取したためとされる。JRAは同獣医が池江泰郎調教師に対して(1)薬剤を禁止薬物と認 識しながらその事実を伝えなかった(2)薬剤飛散の事実も報告しなかった(3)薬剤付着の可能性が高い敷料を交換するよう指示しなかった――と判断。「医 師としての注意義務を怠った責任な過失」(JRA)とし、半年の関与停止処分を科した。
JRA施設内の診療所をJRAから貸与されている開業獣医に対する処分は過去に2度あり、レース後禁止薬物カフェインが検出されたハマローズ事件(73年)では1カ月、ステートジャガー事件(86年)では7日間のJRA診療施設の貸し付け停止処分が科されている。
競馬統括機関フランスギャロは同調教師に制裁金(1万5000ユーロ=約227万円)を科したが、JRAは追加処分しなかった。
非常に珍しい事件だったようですね。全責任自体は調教師が負うのは致し方ないとしても、その方面の専門家がこの件を聞けば、やはり同行した獣医師の配慮が足りなかったということになるのかもしれません。