どもです。


第1局~第4局は仕事だったので、幽玄の間で棋譜観戦&Twitterでいろんな人の反応を確認、という感じでしたが、今日は4窓(動画中継+Twitter)で生きた情報収集すっぞ~。

中国サイトはまあいっか。中国:古力九段の解説が良いとは聞いたけども。


■動画中継

①youtube 英語解説:マイケル・レドモンド九段

https://www.youtube.com/watch?v=mzpW10DPHeQ

⇒何事にも動じないレドモンド先生。

  AlphaGoの突飛な手についても、すぐに意味を噛みしめてくれる。

  ごくごくフラットな観点での解説を見たいならここ。(俺英語できないけど・・・)


②youtube(囲碁・将棋チャンネル:囲碁プレミアム) 日本語解説:王メイエン九段

https://www.youtube.com/watch?v=aZtZdAaInEM

⇒囲碁AIに造詣の深いメイエン先生。

基本的には囲碁AIの特徴をふまえ、メイエン先生独特のフィルターを介して解説してくれるでしょう。

  メイエンワールドを堪能したいならここ。


③ニコニコ生放送 出演 武宮正樹九段、大澤成留美四段、マイヤーフランシス関西棋院初段、茂木健一郎(脳科学者)

http://live.nicovideo.jp/watch/lv255280572?ref=top&zroute=index&kind=top_comingsoon

⇒古来の囲碁の考え方(小目に始まり、シマリ・カカリを重視する)から、昭和八年の新布石を経て現在のスタンダードな価値観(星を多用し、スピード重視で隅から辺・中央への発展性を見る)に変わりました。

この現在の価値観において、武宮先生は先鋭化し、三連星を愛用した独自の感性を構築したことで有名です。

したがって、今回のAlphaGoの打ち筋を新布石以来の囲碁の考え方の過渡期と見るなら、武宮先生がAlphaGoをどのように評するか(肯定的か、否定的か、あるいは別の)が最も見どころです。

あと、棋士だけだとやはりトークに広がりが薄いので、脳科学者である茂木さんのリード次第で、番組の面白さが大きく変わるでしょう。


基本は③で、ちょっと驚くような手が出てきたら②でメイエン先生の話を聞く、って感じかな~。


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*この記事は棋譜およびTwitterの情報等を参考に記述しております。プロ棋士の方の解説などは参照しておりませんので、予めご了承ください。


どもです。

本日更新2本目でございます。

ややねむいよ。


セドルさん、勝ちましたね。

よかった、ほんとうによかった。

希望さえ見えれば、どれだけ苦しくても戦えるんだ、俺たちは。

あきらめなくてもいいんだ。


棋譜は以下をご参照ください。

http://gokifu.net/t.php?s=9271457887351809


黒 : AlphaGo

白 : イ・セドル


黒11まで、第2戦とまったく同じ進行。

ここで白12がイ・セドルさんの工夫の1手。

これまで、誰もが何の疑問も挟まずに一間飛びで受けていた所を、1手1手に慎重さと工夫を求められる、ということになるのでしょうかね。

これはAIから人間への示唆、なのかな。


白22までは自然の流れ。

ここで黒23が衝撃。もうそろそろ、感覚が麻痺してきてもおかしくないはずなんですが、これはいくらなんでも悪手なんじゃないの?という感情が止められません。

でも、黒25でまた「ハッと」する。

この呼吸、リズムはなにか新しいものを感じる。。。


黒39まで、すごく中央が手厚く、いわゆる「線の太い」打ち方と言えるもの。横綱のような重厚感が盤面から漂っています。マワシに手をかけられたような。


白40から46までのサバキに対して、黒47から遠方にからみ攻めを仕掛けたのも、格調があるよね。

黒61まで、黒がほうぼう固まって、着実な足取りに見えます。


白62から逃げだすのは、勝負としては当然決行すべき戦端だと思います。

白68まで先に得をして、あとは上辺のシノギ勝負。


本局のハイライトは、上辺のシノギに関する白78で衆目の一致でしょう。

図2以降は俺個人の読み筋なので、間違いがあればご指摘欲しいです。


図1(神手、あるいは鬼手と呼ばれるもの)

この手、見た瞬間は俺もびっくりしましたが、確かに理にかなっていると、これまた瞬間的に思いました。

というのは、この形、いくつかの条件が整えば、脱出できるんだけどな、ということを考えていたため。


図2(凡人の考える読み筋 その1・・・白成功)

白1,3,5の3か所が外に対して利けば、白7に切ることで種石の2子を取ることができます。


図3(凡人の考える読み筋 その2・・・白失敗)

ただ、黒6と守るのが好守で上下ともに黒がしのいでいます。

これは白全滅でしょう。


図4(実戦 黒81の派生形①・・・白成功)

これは一本道で黒が取られています。


図5-1(黒83でここに守ったら・・・?)

図5-2(白失敗)

白2には黒3と下方の白1子を取り、上辺には手がありません。


図5-3(白不十分)

中央の黒1子を切り離す程度では、十分な戦果と言えません。

例えばこのような進行になった場合は、黒90目、白75目程度で非勢です。


図5-4(白成功)

白4、6のデギリが成立するようです。黒7のアテで白のダメが詰まっていますが、白8が先手であり、白10のツナギが成立し、黒の外勢のどこかが破れます。


図6-1(黒79でここに受けたら・・・?)

図6-2(黒最強の抵抗。図3に似ているが、黒1の場所が1路左にズレている)

図6-3(策動)

図6-4-1(黒抵抗の結果・・・白成功)

黒1からアテると上辺の黒が取られました。変化の余地はほぼないでしょう。


図6-4-2(黒抵抗の結果・・・白失敗)

本図の黒1と上からアテると、白抵抗むなしく2眼できませんでした。

いろいろ変化を読んでみましたが、キワドいものの白がどうもうまく行きません。


図6-3のキリ、あるいはそれ以前の手順で他に白にとって良いルートがあるのでしょうか。

俺には見つけられませんでした。

もし、本当は手が生じていないのであれば、白78は唯一地中に活を見出した神手ではなく、AlphaGoのミスを誘った鬼手という意味になります。


いずれにしても、AlphaGoは手どころで間違え、白78の時点での最善図を逃していることはまぎれもない事実です。

イ・セドルさんの一念が天に通じた、ということでしょう。


白78のワリコミの神秘性はいささかも減じませんが、真実を知りたいな。

強い人の研究結果を待ちたいと思います。


AlphaGoが乱れてからは蛇足なので、割愛します。(もう午後28時半だし・・・)

第5戦も楽しみ。


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*この記事は棋譜および三村九段の解説記事、「パンダネット」の大橋六段の解説を参考に記述しております。他のプロ棋士の方の解説などは参照しておりませんので、予めご了承ください。


どもです。

広島の囲碁イベントからようやっと帰宅しまして、さっそく記事の更新をば。

1日遅れで、旬が過ぎちゃいましたが、第3戦の記事です。


もはや、序盤の折衝が圧倒的すぎて絶望すら感じました。

後半、イ・セドルさんらしい仕掛けからコウ含みの難しい読み合いには持ち込みましたが、まぁ「見せ場を作った」という程度に感じます。

あの状況から、見せ場を作れること自体が、イ・セドルさんの鬼気迫る打ち筋を見せているのですが、それすら釈迦の掌で転がされる孫悟空のような滑稽さが・・・。


棋譜は以下をご参照ください。

http://gokifu.net/t.php?s=7931457881800579


黒 : イ・セドル

白 : AlphaGo


第1戦、第2戦を落とした後、イ・セドルさんは後輩棋士らと作戦を練り、2つの方針を立てたと聞きました。


①全局に波及するような戦いの局面に持っていく

②コウを含む変化を積極的に仕掛ける


いずれも、局面を複雑化させることで、AlphaGoの処理能力に影響を与える、ということが基本線でしょう。

これ、負荷がかかるのは当然人間も一緒なのですよね。

CPUの「演算能力」と人間の「直観力」の戦争です。


白14まで、棋風によって様々な可能性局面でしたが、自然な流れの1つ。

ここで黒15が、非常に好戦的。2つの方針のうち、①をふまえたものでしょう。


黒29まで、お互いにツボを押さえた応酬。

ここで白30のナラビが、少し違和感がある手です。デメリットは2つ。


図1(眼形を崩される)


いわゆる代表的な愚形の1つである「空き三角」という形にされます。上辺の白の眼形がなくなります。


図2(無理やり切断)


すぐにこれを仕掛けるのは、左辺の白5子を取っても、上辺の黒の構えが破れるので得をしませんが、可能性の1つとして念頭に入れておきます。


以下図3がこれまでの人間の棋理に即すと、ベターなのではないか・・・という感覚。


図3(これが人間の第一勘)

でも、理解しやすいデメリットと比較して、実戦の白30が左辺に与える理解しにくいメリットを天秤にかけたとき、人間は単にリスクを取らずに図3を選んでしまいがち、というだけの話かもしれないんですよね。

そして、メリットを理解した上で白30を打っているとすれば・・・間違いなく理解しているであろう・・・この1手だけでも、人間のこれまでの積み重ねを超えてきていることを、俺は肌で感じました。


そして、本局のハイライトである白32。

他の手がなぜダメで、この手がどのように他の手に比べて良いのか、具体的には読めていません(ごめんなさい)が・・・・


この手は碁打ちにとっての盲点に入った、と言っていいでしょう。

なぜ盲点に入ったかというと、ごくごく部分的な位置関係だけでこのカドっこに打つ手が、自分が知るデータベース上、99%良くなるケースがない、というイメージに基づいています。

もちろん、個人の感性によりけりなのですが。

AlphaGoに限らず、プログラムと碁を打つときに、ときどきこういうハッとさせられる手を打たれます。

俺なんかは、「ぐうたらしないで、しっかりせーよ」って言われているようで、ちゃんと読まなきゃいけないなぁって思わされるんですけどね。


白48まで、一段落。ここで、形勢そのものは圧倒的に傾いています。


図4(実戦。黒11手目まで。左上は黒の勢力圏、だった・・・)


図5(実戦。白48まで。景色が変わった)


図4と図5を比較して、黒白双方のネガティブな要素をあげてみます。


①上辺の一部と左辺の黒地がなくなった

②左辺と左下の黒石がそれぞれ弱体化した


①左上の白石がやや弱い(ただし、左辺の黒石が弱いので、相対的にそれほど攻められる心配はない)


ニコニコ動画を見る限り、出演者の方々の表現はマイルド(?)でしたが、囲碁界の慣用句でいう所の「オワ(終わりの意)」と言って良いと思います。

まだ50手も行かないタイミングで、あのセドルがはるか後方に引き離されているんだぜ・・・。

誰がAlphaGoに太刀打ちできるんだよ・・・と絶望感すら漂う状態でした。


以降、左下のAllphaGoの賢明な判断、右下のイ・セドルさんの鬼気迫る勝負手、下辺の特攻など見どころは多いのですが、本局の本質からはずれると思うので、割愛します。

もはや、希望は絶たれたのではないか・・・と思わせる1局でした。



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