こんばんは。
少し前回の手割りの記事 から間があきましたが、このままでは中途半端なので、後半を。
「美しい手割り」とはどういうことか、を書いてみたいと思います。
題材はAlphaGo VS イ・セドルの第5局より。
まずは実戦図、25手目まで。
これに対し、私の過去の記事 では以下のように触れています。(再掲)
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実戦、白の6手目で右辺にワリウチをしたような手順。
図3だけみると、黒8、黒10、黒12が狭い範囲に密集しており、いわゆる「コリ(凝り)形」と言えます。
一方、白9、11が中央に対して発言力を高めており、効率的です。
図2からさらに8手勧めました。
基本的にはこれらの交換はすべて悪手とみますが、どの程度の罪があるのか・・・。
後の実戦図にも現れますが、黒4の左上の地点にカケる等、いくらか後続の手段を残してはいます。
図2の白の有利さと、図3に見る8手の交換の白の不利さをどう評価するかに寄りますが、僕は総合評価として白に軍配をあげたい。
したがって、図1が白持ちです。
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さて、上の2つの図をあいまいな言葉になおすと・・・
白がとても良さそう(図2)+白がだいぶ損な手を打った(図3)=白がちょっと良さそう(図1)
さらに例え話。「とても」や「だいぶ」というあいまいな言葉を無理やりコミ(目数)で表すと・・・
白が6目分良さそう(図2)+白が4目分損な手を打った(図3)=白が2目分良さそう(図1)
イメージはこんな感じ。
でも、私の手割り図で問題があるのは、白黒互角の図から比べて「とても」白が良いとか、「だいぶ」損な手を打っている、ということで、ここの評価が具体的にどのくらいやねん!というところが人の感性によって違うのですね。
人によっては、
白が4目分良さそう(図2)+白が6目分損な手を打った(図3)=白が2目分悪そう(図1)
っていう人がいてもおかしくない。
しかし、実際問題としてはあまりに序盤すぎて、コミ換算するのは人間の知覚できないと思われ、ナンセンスな気がします。
かっちりと定量的な表現が難しいなら、あいまいでも定性的な表現を使わざるを得ないのですが、ここでできるだけ精度を高めるにはどうすればよいか。
これは、手割りの図で「とても」や「だいぶ」という表現が出てこないよう、できるだけ互角の図をもって手割りで説明するのが、意識のズレが出にくくてスマートじゃろうなぁ、と思うのです。
というところで、依田紀基先生のブログにあった手割りをご紹介。
最終局についての僕の見解 から図、コメントを抜粋(&ちょっと編集)します。
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実戦の進行でなぜ白が悪くないと思うかと言えば、今から300年以上前の大名人道策先生が確立されたと伝えられる手割で分析します。手順を変えて黒12までと進行したとします。これで右下隅が確定地なら黒が悪くないのかもしれないけど、白9といいところを打っているから白も悪いとも思えません。
この図から白1から黒8までとなったのが実戦と同じ形です。この交換は後に実戦でも打たれましたが、白9とかけたときなどに働くので白がプラスの意味がある。だから実戦の進行が白悪くない、黒が少し割りを食っているのではないかと思ったのはそういうわけです。
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私の図2、図3でやったときと同じく、上の2つの図をあいまいな言葉になおすと・・・
互角もしくは白がちょっと良さそう(図4)+白がちょっと良さそう(図5)=白がちょっと良さそう(図1)
さらにコミ換算で・・・
白が0~1目分良さそう(図4)+白が1目分良さそう(図5)=白が1~2目分良さそう(図1)
特に依田先生の図4~図5でわかりやすいのは、白が良い+白が良い、という組み合わせでプラスプラスの表現になっていること。
私の図2~図3は、白が良い+白が損、という組み合わせでプラスマイナスになっているのが、わかりづらくしていました。
まぁ、シンプルでわかりやすく表現する、というのが私の当面の目標なので、この件では気づきがあったのサ、という話なのでした。
しんぷる いず びゅーちほー。
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