少し時間を置いてしまいましたが、3局目です。

ここ数日間で、ちらほら新しい情報も出てきていますが・・・。


・樊麾 (Fan Hui) さんのコメント(Facebookより)



TOEIC400点台の僕がざっくり意訳してみた(てめえ=AlphaGo)


てめえに対する考えを改めねばならなかったようだな。打つ前は自信があったが、てめえは序盤、中盤、終盤、隙がなかった。

2局目に発狂してから、ずるずるっと5局まで負けてしまった。

だが、俺よりも強い人間はまだまだいる。あんまり打てた感はないが、どうしようもない出来だったというわけでもない。まぁこんなもんっちゃこんなもんと言えるが、してやられちまったな。

ま、てめえもなかなか大した奴だったということさ。


Google人工知能囲碁AlphaGo、朴永訓の見解

http://nitro15.ldblog.jp/archives/46716737.html

(抜粋)

パク・ヨンフンはAlphaGoの囲碁スタイルに対しても言及した。 “樊麾2段との五対局を見たが初戦は互いに滑らかに置いたが二局目から樊麾2段が戦いを挑んでくるとすぐにAlphaGoも荒っぽく対抗した。 そしてAlphaGoが優勢だった。 これを見て相手の態度により戦略を別にすると見られる。”として“コ・ジェ9段が明らかにしたようにAlphaGoの実力は立派だ。 以前に優れていたどんなプログラムとも違う。 次元が違う。 均衡感覚も良くて判断力も良い。 しかしこういうのを全て勘案しても最高級プロ棋士を相手では2子以下の実力だ。 当時の棋譜ではそうだ。”

⇒僕が、今より勝負勘が優れていたであろう学生時代、当時の山下九段、高尾九段に2子や2子逆コミ3目くらいで2勝1敗だったので、おおよそ似たような距離感なのだろうと推測できます。


さて、以下が本日のメイン。


Googleの囲碁AI『AlphaGo』と樊麾 (Fan Hui) さんの個々の対局について
振り返ってみたいと思います。
主に、人間側の対局心理を推測します。
(注! 棋譜を見てるだけなので、まともな検討はしてません!間違ってたらごめんね)


3局目の棋譜は以下をご参照ください。


http://gokifu.net/t.php?s=671453923601921


黒:樊麾 (Fan Hui) さん

白:AlphaGo

黒9は15年くらい前?に一時期流行った布石。

樊麾 (Fan Hui) さんは34歳らしいので、僕と世代が近く、おそらくもっとも勉強をしていたころの布石で、自信がある戦型に持ち込んだものでしょう。


黒21は筋が悪いものの、非常にパワフル。部分的にうまくいくかは判断がし難いのですが、AI相手に急戦に持ち込みたい気持ちは理解できます。


白28は自然な1手であり、おおらか。目立つ手ではないのですが、感じのよさそうな手です。このあたり、人間らしさを感じます。


黒33~35からさらに急戦志向。これに対して、白36~黒47から黒地を固めるデメリットはあるものの、一気に力を蓄えたのは英断と表現すべきか。

相手に地を与えて、自分が厚みを蓄えるというのは、先行投資みたいなものなので、なかなか怖いものです。


白48はまさにこのタイミングで、ある程度の棋力の人なら、おそらく5割以上の人が「とりあえず」ここに打ってみるのではないでしょうか。

読みを伴わなず、感性のみで打つならこの1手、みたいなところ。


白52も、最善かわからないけど、いかにも手になりそうなところに突入していて、読みの精度はこれらからは類推できないけれど「おそらく正しい」ように見えます。


白58まで機敏に値切ってから、待望の白64の切りへ。

先行投資の回収はここに期待しているわけですが、ここで黒65、67という動き出し方がどうだったか。

白66、68とまともに急所にくらって、ここの数手でいきなり体勢を崩されてしまいました。

例えば、こんなかわし方はどうでしょうね??



黒69~黒79までなんとか脱出しましたが、代わりに白80で右上の黒の一団がピンチ。


黒93では下の図のよう打っておけば生きていた(白98に対しては黒99以下で生き)のですが、手続きをしなかったので、白94に打たれてコウにされてしまい、一気に終わってしまいましたね。


白98で取られて以降は蛇足ですが、最後に白154から有無を言わせない進行で、黒を仕留め切ったのは、なんというかエライ!

人間的な感性だと「別に取りに行かなくても優勢だし、うっかり損をしたら事だけどなぁ」などと考えてしまうので、あたかも(?)読み切りのように召し取ったのは、エライ!って感じです。


樊麾 (Fan Hui) さんとしては、1局目はサラサラ打ってみたものの負け、2局目は相手の悪手が出たにも関わらずもたついて負け、3局目は自分からゴリゴリ仕掛けたものの力負け、このあたりでちょっとくじけかけてしまったのではないかなぁ、と思います。

終わったことだけど、なんかかわいそうになってきたな。