数年前、アニメ界を席巻した「魔法少女まどか☆マギカ」。
私はアニメが好きというわけではないが、とある事情で最近はサブカルチャーの世界を覗いたり
漫画やアニメも時折読んだり見たりするようになったので(ようやく)、ファンタジックものとは
一線を画した暗く深いストーリーで劇場版は途中退出者続出と言われたこのアニメ作品が何故
「途中退出者続出」「実は陰鬱」と言われたのかが気になり、とりあえず
ツタヤでレンタルされているアニメ版と劇場版全作を借りて観た。
というのが、1年ほど前の話。
ストーリーのあらすじは割愛させていただくが、登場人物の「魔法少女」は、
自身の髪の色と同じ色のソウルジェム(魂とほぼ同義)が割り当てられていることが
カラーセラピーの勉強を始めて気になった。
鹿目まどか…ピンク(白が混じった薄いピンク)
暁見ほむら…紫
美樹さやか…水色(ブルー)
佐倉杏子…ボルドー(レッド)
巴マミ…イエロー
という風に。
しかも、彼女たちのセリフや言動が、その色の特徴をばっちり表していていて。
もはやネット上では陰鬱ストーリー作家と評される虚淵氏、心理学やカラーに
ついて調べ尽くしてから脚本作ったんちゃうか??って思ってしまうぐらい。
まず、鹿目まどかのピンクについて。
無条件の愛、思いやりがバーンと出てる。
登場人物中でも、最もあどけなく「か弱い女の子」オーラを醸し出している。
親友のさやかに対し、「さやかちゃんに一人ぼっちになってほしくないの」
他の登場人物に対しても、目を向けていつも気にかけている。博愛の精神。
そして、まどかの結末「因果は全て、私が受け止める」
→結果、全てを真っ白な世界に。「円環の理」で因果や祟りといったものを無にした。
ほむらは言うまでもなく、スピリチュアル。
彼女の能力が「時間遡行」ということもあり、やはり特殊能力。
何度も同じ時間を行ったり来たり…という彼女なりの経験を除いても、
「上っ面だけの付き合い」を好まない紫の性質を如実に表している言動。
「男で壊れる友情なんて、真の友情と呼べる?それに、友情と呼べる愛情なんてのも、
愛情じゃないんじゃない?」
「誰かに頼り切った生き方じゃ、そこには破滅しかないだけ。」
「あなたも、あの二人もそう。心から素直になっていない脆い絆。それって、失う時は
あっという間よ。そんな関係なら無い方がマシ。いらないわ。」
「もう誰にも頼らない。誰に解ってもらう必要もない」
さやかは、恋に悩むという設定から女性性を連想。
同じ男の子を好きになるクラスメイトに対し、平和で穏便な関係を保とうとするあまり
「仁美も大事な友達だし、傷つけたくないんだよね。」
そして、葛藤。
「ありがとう、って言われて、それだけ?それとも、それ以上の事を言って欲しいの?
あたしって…嫌な子だ」
と、彼女なりに、「理想の正義の味方像」みたいなのがあって、しかし
彼女も元々は普通の人間の多感な少女であり、そんなドロドロした感情も湧きあがり、
自分が魔法少女になった動機を突き詰めて考えれば考えるほど心が揺れ動く。
(結局はそんな自分の「ダークサイド」な部分に蝕まれ、非業の死を遂げてしまうのだけど)
杏子は、ヤンキーキャラで喧嘩っぱやい印象と、いつも何かを食べている。
少々荒っぽいような言葉遣い。そこにまず男性性と赤を連想させる。
あと、とにかく現実的。魔法少女になったきっかけと経緯の中で、様々な経験をした上で
現実的でシビアな考えを持つようになった彼女。
「奇跡ってのはタダじゃないんだ。希望を祈ればそれと同じ分だけの絶望が
撒き散らされる。そうやって差引をゼロにして、世の中のバランスは成り立っているんだよ。」
何事も、自分のためだけに貪欲に手に入れる。という、魔法少女としての彼女の生き方。
非情なやっちゃな…と思いながら、大多数の視聴者は彼女を観ているわけですが。
でも、最後にはさやかへの友情のために「一人ぼっちは淋しいもんな。
いいよ、一緒にいてやるよ。」
意外と、アツいパッションを持った少女なんですね。
巴マミは、どっちかというとオレンジ寄りの黄色かな。私のイメージは。
彼女は自分の部屋に外の魔法少女達を呼び、ケーキと紅茶を囲みながら
女子会のようなおしゃべりを楽しんでいる。
そんな場面が印象的。
そして、まどかとさやかに対して、先輩魔法少女として色々とアドバイスをしている。
「でもね、ちゃんと選択の余地のある子には、きちんと考えた上で決めて欲しいの。
私に出来なかった事だからこそ…ね。」
さやかに対しては「あなたは彼に夢をかなえてほしいの?それとも、彼の夢を叶えた
恩人になりたいの?同じようでも全然違うことよ。」と、非常に論理的。
それから、彼女にとって重要なキーワード。
「もう一人じゃないんだ」
他に身寄りがないから一人暮らしをしている、という境遇と、魔法少女になった経緯。
孤独を胸にしまいながら、魔法少女生活を送っていた彼女のこの言葉こそ、
本心。
カラーセラピーは、実に解釈の範囲が広いし、それでもってその人の全人格を判断
もしくは性格診断するような学問ではない(そうすべきでもない)ので他にも様々な
考察ができると思うのですが、大人になった今だからこそ、こんな見方でもって
アニメを見てみるというのも新たな発見があるかもしれません。
まぁ、人間や物事には多くの性質や側面を同時に持ち、時代や置かれた境遇で「どの側面が
最も出ているか」は日々変化していくものだからこそ、色に人を当てはめて特定の判断を
下すというのは好ましくないのですが…色と性格はある程度一致するのではないか、という
一つの例として紹介させていただきました。
ちなみに私の場合、どのキャラクターの性格に近いか?
と聞かれたら、迷わず「ほむらちゃん」と答えますが…、
やはり、他のキャラクターの気持ちやセリフも大いに頷けるし納得できるし、
誰に頼ったって無駄だと思う時もあれば人恋しくなる時だってあるし、基本的に争いごとは
好きではないけど衝突してしまう時やダークな一面も勿論あります。
きっと、誰だって。
それを言い訳にはしないよう、自分や人と円滑なコミュニケーションを図り
人それぞれが平和でより良い人生を切り拓くために、カラーセラピーという
ものは存在しています。
また、「負、もしくは陰、と呼ばれる部分は悪だ」と判断する学問ではないのが、
カラーセラピーの魅力であり、漢方や東洋医学とも通じる大きな共通点だと
私は考えています。
必要なものを「人に押し付けられる」のではなく、「自分の選択」でもって
取捨選択することの積み重ねが、「自分の人生を生きる」ことに繋がる
のではないでしょうか。
そんな事を、強く考えるようになりました。