ワッカの入り口って、来れたらすごくうれしい場所です。
今まで何度かはワッカに入ってからペースダウンしたことがあって油断してはいけませんが、今回はいろいろ食べた物がエネルギーとして動き出したからか、終わりが見えて気分が上がったからか、我ながら足どりが軽くなりました。眠気は今やゼロに。冷える区間だったのに、ハンガーノックによって冷や汗もかいていたんだと少し怖くなりました。
ワッカの往路はびっくりするような向かい風。雨が顔にバチバチ当たると痛いです。美顔効果があるんじゃないかとくだらないこと考えちゃいました(笑)。
10kmまるまるすれ違いなので、そんな雨にも負けるわけにいかず、先行したお友達やお仲間さんがたを目を皿のようにしてさがします。
サロマ湖は黄土色ってか茶色ってか…でしたが、ここのオホーツク海はグレーすぎます。波の音も無情に響く気がします。早く終わりにしたいです。
全く写真を撮れる状態にはありませんでしたが、そんな中で花々はかなり豊かに咲き誇っていました。雨で色みが濃くなるからでしょうか、ハマナスもエゾスカシユリも美しいったら。よくおぼえています。
他方で人間は難儀しています。水たまりをよけるためにぶつかりそうになったり。意外に短気なシゲ子、早々に頭にきて、まっすぐよけずに走ることにしました。だってしかたないじゃん、お天気なんだから。こんなことで接触したらばかみたい。
あぁ機嫌が悪くなったのはそこまでの道中のゴミ問題も大きかったです。目の前で路上にポイってやるランナーを何人も見ました。肩つかんで引きずり倒そうかと思いましたね、何様なんだと。
あ、話を戻しますと、まぁイライラするとそれはそれで速く走れたりします。ほとんど抜かれずに折り返し手前の橋が見えてきました。これはエグいコース設定ですね、苦笑いしか浮かびません。ともあれ歩かず行って戻って、よし90km。
今回ずっと着ていたダウンジャケットは、第1回STYのフル天子12時間を共に乗り切った相方で、もはやずぶ濡れでしぼれば水がしたたる状態なのに、相変わらず風は全く通さず、寒くならないのです。ギアにも助けられていると思います。
あれだけの向かい風なんだから復路は追い風のはず。っと本当に完璧な追い風で、つまり体感は無風になりました。最後にごほうびだーイェイ!
その前に、91.5kmのスイカが楽しみだったんです。もはやPBは狙えず、しかしサブ10はまちがいなく行けるとふんでテントに寄りました。この気候じゃ美味しくないかなと思いましたが、いやいや、美味しいって。ボランティアの女子高生ちゃんもかわいいし。言うことなし。ありがたく遠慮なくバクバクいただきました。
おかげさまでだいぶ満腹感を得られて、あとはゴールへ一直線。
2ケタ人数のお仲間さんお友達と会い、銀紙にくるまったランナーを何人も見かけ、搬送の車も数台は目にしたでしょうか。シゲ子はただひたすら前を向いて、時々ボスを想って上を向いて、坂でもなんでも走りました。
出口からは少しスピード上げられたかな?今年まわりにいた方々はみんな上げられていて、あんまり抜かせませんでした。皆さんレベル上がってますよね、きっと。
それまで以上に大きな声で沿道からのご声援に返事をし、残り1kmでダウンジャケットもウィンドブレーカーも脱いでゴールへ。
たぶん自分が区切りをつけたかっただけのボスへの気持ち。今年も無事に走り切れた(内容はまだまだ良くしていく必要があるが)ありがたみ。応援とか練習とかご一緒してくださる方々への感謝、大会への感謝。
泣くかと思ったけど、至極冷静に、んでもって自分は長生きしようと思いながらゴールしました。なぜか。
あっ、岩本さんのウルトラマラソン練習帳、いいですよ。オススメしておきます。
というワケで、これにて。長くて極私的なレポ、ここまでお読みになってくださった皆様にも心からの御礼を申し上げますm(_ _)m
来年も行きますよ!


