妄想劇場 ~なないろの図書喫茶②~ | 気まぐれバードのキマグレコ

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何でも綴りたいことを綴っています。

開き1ページ目には、タイトルも浮かび上がっていました。


『苛立ち』


男性大学生は、何だか見透かさせれているような感じがしました。


男性大学生「とりあえず、読んでみるか。」


男性大学生は、本文に目を透し始めました。




上司「お前、前にも言ったろうが!」


男「すみません。」


上司「頼むから、これくらいは覚えてくれよな。」


男「以後、気を付けます。」

男は、方を落とし
「怒鳴らなくても、いいじゃねぇかよ。」
と、こころの中で、ぼやきました。
男は、ここのところ、上司や先輩から怒鳴られ嫌気がさし、会社を辞めようかと考えていました。


ある晩、男は会社の愚痴を友人にこぼしていました。

すると、友人はこう言いました。


友人「いいじゃねえか。そうやって、先輩や上司に目をかけてもらってるだから。
怒るのは、お前に早く一人前になってもらおうと思って、そう言ってるんだと思うよ。」


男は、ハッとしました。怒られていることばかり気にして、怒られていることの意味を把握していなかった。理解に努めようとしていなかった自分の甘さに、気がつきました。


それから男は、怒られたこともメモに取るようにし、失敗することも徐々に少なくなり、段々と仕事が楽しくなり、やりがいを感じるようになりました。





このあとは、ページが真っ白でした。しかし、男性大学生は、清々しいような気分でいました。
その顔には、何かを感じ取ったのか、決意したような表情をしていました。




※この物語はフィクションです。登場人物は架空であり、出来事は実際とは関係ありません。