開き1ページ目には、タイトルも浮かび上がっていました。
『苛立ち』
男性大学生は、何だか見透かさせれているような感じがしました。
男性大学生「とりあえず、読んでみるか。」
男性大学生は、本文に目を透し始めました。
上司「お前、前にも言ったろうが!」
男「すみません。」
上司「頼むから、これくらいは覚えてくれよな。」
男「以後、気を付けます。」
男は、方を落とし
「怒鳴らなくても、いいじゃねぇかよ。」
と、こころの中で、ぼやきました。
男は、ここのところ、上司や先輩から怒鳴られ嫌気がさし、会社を辞めようかと考えていました。
ある晩、男は会社の愚痴を友人にこぼしていました。
すると、友人はこう言いました。
友人「いいじゃねえか。そうやって、先輩や上司に目をかけてもらってるだから。
怒るのは、お前に早く一人前になってもらおうと思って、そう言ってるんだと思うよ。」
男は、ハッとしました。怒られていることばかり気にして、怒られていることの意味を把握していなかった。理解に努めようとしていなかった自分の甘さに、気がつきました。
それから男は、怒られたこともメモに取るようにし、失敗することも徐々に少なくなり、段々と仕事が楽しくなり、やりがいを感じるようになりました。
このあとは、ページが真っ白でした。しかし、男性大学生は、清々しいような気分でいました。
その顔には、何かを感じ取ったのか、決意したような表情をしていました。
※この物語はフィクションです。登場人物は架空であり、出来事は実際とは関係ありません。