その後2人は、特にお互いを意識しないでいました。というより、あえて意識しないようにしていました。
しかし、そんなある日、ある出来事が起きました。
ぺぺは、戦いの途中で、逃げました。
トラウマの影響と、人間から出てきたかげは、倒されると人間も死んでしまうという事実。
さらに、それでも戦い続ける仲間たち。
全てから、逃げ出したくなり逃げました。
気が付いたら、ぺぺは走っていました。必死で、ひたすら走ってました。
そして、段々足を止めだし、虚ろな目で空を見ていました。歩きながら空を見上げ、そして岩にもたれかかりました。
それから、暫くして仲間がぺぺを発見しました。
ぺぺは、
「暫く、ひとりにしてほしい。」
そういうと、みんなと距離を置きました。
みんなは、少し離れたところに、テントを張り一夜を明かすことにしました。
夜中、テントから誰かが出てきました。
サーラでした。
そして、ぺぺのところへ行くと、
「隣にすわっていい?」
そういうと、ぺぺの隣に座りました。
暫く、2人の間に静寂が流れました。
そして、サーラから口を開きました。
サーラ「ねぇ、ぺぺ。
みんなが冷酷に見えたかもしれないけど、みんなとても怖かったのよ。
平然と倒してるように見えたけど、みんなもあれを見てから、斬ったりする直前には目をつぶっているわ。」
ぺぺ「…………。」
サーラ「それはやはり、怖いからなの。ぺぺだけじゃないの。」
ぺぺ「…………サーラ。
また明日に、自分から話すよ。サーラが言ったこともそうだけど、僕は引きずってることがあるんだ。」
サーラ「……分かった。じゃあ、話題を変えるわ。
ねえ、ぺぺ。
私、全てを受け入れられる訳じゃないけど、ちょっとずついろんな事を、認められるようになりたいの。」
ぺぺは、サーラの方を向きました。
サーラ「その……ちょっとずつでいいから、ぺぺの力になりたいの。
もっと………
何ていうのかな。
精神的に支えたいというか。」
ぺぺ「サーラ……。
ねぇ、悪いけど、この話の続きは、明日でいいかな。」
サーラ「あ、ごめんなさい。私、少し無神経だったね。」
ぺぺ「とにかく、今日はひとりでいたいんだ。一晩だけ。」
サーラ「分かった。
お休みなさい。」
ぺぺ「おやすみ。」
そして、夜が明けました。
※この物語はフィクションです。登場人物は架空であり、出来事は実際とは関係ありません。