邪悪なものは、ものすごい早さで体を元に戻しながら、剣をゼルベルグめがけて、飛ばしました。
ぺぺ「ゼルベルグ、危ない!」
そう言うと、ぺぺは、ゼルベルグめがけて、全力で突進しました。
「ドスッ!
ぐ、ぐうぅ。」
ぺぺは、右腕を抑えました。
ゼルベルグ「ぺぺ!」
ぺぺ「だ、だいじょうぶ…。」
しかし、すごい勢いでぺぺの右腕に刺さったので、剣が貫通していました。
ゼルベルグ「お、お前、右腕駄目じゃないのか。」
ぺぺ「世界を救うのに、右腕くらい何だ。
なんともないさ。」
サーラ「ぺぺ…
ごめんなさい、腕に刺さってる剣を抜いていい?」
ぺぺ「………?」
サーラ「ゼルベルグ、お願い。」
ゼルベルグ「いいのか、ぺぺ。」
ぺぺ「ああ、いいけど。
先に、邪悪なものを倒さないと。」
邪悪なものは、すでに次の攻撃体制になっていました。
「バチーン!」
アロクが、邪悪なものの攻撃を受け止めました。
アロク「俺が、食い止めてる間に、早く剣を抜け!」
ゼルベルグ「すまない、アロク。」
ゼルベルグ「ぺぺ、覚悟はいいか。」
ぺぺ「ああ。」
ゼルベルグは、力いっぱい剣を抜き始めました。
ぺぺ「うわああぁ~
ぐぐぐっ
ぐおおぉあああぁ~~~。」
ぺぺの右腕からゆっくりと剣が抜かれました。
ゼルベルグ「ぺぺ、だいじょうぶか?」
ぺぺは、痛みのあまり、気絶していました。
サーラ「今のうちに、やるわ。」
ゼルベルグ「なにを…。」
サーラは、目をゆっくり閉じると、ゆっくり目を開け、傷口に涙を落としました。
1滴、2滴、3滴…。
涙を落とすたびに、傷口が塞がってきました。
サーラ「ぺぺ、ぺぺ、だいじょうぶ?目を開けて。」
ぺぺは、意識を取り戻し、ゆっくりと目を開けました。
ぺぺ「あれ?僕は一体?」
サーラ「剣を抜いて、気絶したのよ。」
ぺぺ「ああ、そうだ!
あれ?腕に傷がない…。」
サーラ「私が治したのよ。」
ぺぺ「サーラ、ありがとう。」
アロク「……遅いよ。
なんとか持ち堪えたけど
きついよ…。」
ぺぺ「ありがとう、アロク。」
アロクは、ぺぺが傷を治しているあいだに、なんとか耐えていました。
ぺぺ「よし、反撃だ!」
ぺぺは、腰元の剣を抜き、思いを込めました。
剣は、輝きを増していきました。
そして、邪悪なものに向かっていきました。
邪悪なもの「ふっ、どんなものを持ってこようと、俺には勝てない。」
ぺぺは、邪悪なものの体の中心に向かっていき、剣を突き出していきました。
邪悪なものは、ぺぺごと自分の体で包みこみ、握り潰すような感じにしてきました。
しかし、ぺぺは勇士の剣で邪悪なものの体を、貫きました。
邪悪なもの「ぎゃあーーー。」
さらにぺぺは、そこから上に向かって剣を振るようにして、斬っていきました。
邪悪なもの「くそーーー、負けるとは……。」
しかし、ぺぺたちはかなり苦戦しました。
ぺぺ「まだ先があるのに、こんなんで大丈夫だろうか。」
ゼルベルグ「もっと手強い敵が、待ち受けているかもな。」
サーラ「でも、もうここまで来たからには、何が何でも平和を取り戻しましょ。」
アロク「もう、前に進むしかないぜ。」
ぺぺ「ああ、次へ行くか。」
ぺぺたちは、次へ進みました。
※この物語はフィクションです。登場人物は架空であり、出来事は実際とは関係ありません。