妄想劇場 ~ぺぺの予言書⑯ 灼熱~ | 気まぐれバードのキマグレコ

気まぐれバードのキマグレコ

何でも綴りたいことを綴っています。

一行は、砂漠に入る前に、村か街を探すことにしました。東へ東へ歩いていくと、南東の方角に山に囲まれた、小さな村を見つけました。
ぺぺたちは、無事を祈りながら近付いていきました。幸いにも、村は無事でした。

一行は、水と食料を買い込み、いざ砂漠へと挑みました。


ぺぺ「行くよ。」


アロク「覚悟して、行くか。」


一行は、砂漠を進み始めました。しばらくすると、急に砂が盛り上がり、何かが出てきました。


ぺぺ「危ない!」


サソリのようなかたちの、邪悪なものが姿を現しました。


邪悪なもの「クックック、そう簡単には、砂漠を越させないぞ。」


ぺぺ「お前たちをこのまま、放ってはおけない。」


邪悪なものは、尻尾をおもいっきり地面に叩き付けると、空高く飛びあがり、太陽を背にし、襲いかかってきました。


ぺぺたちは、間一髪で反射し、攻撃をよけました。


しかし、邪悪なものは、再び同じ攻撃を仕掛けてきました。


ぺぺたちは、次も何とか間一髪で、かわしました。


ぺぺ「太陽を巧みに利用した攻撃を…。手強いな。」

ゼルベルグ「俺にまかせろ。」


邪悪なものは、また同じ攻撃を仕掛けてきました。しかし、ゼルベルグはすでにその攻撃の、弱点を見つけました。


ゼルベルグ「バカだろ!お前!」


そういいながら、腰元の剣を素早く抜くと、邪悪なものの顔を目がけて、剣を突きたてようとしました。
しかし、剣は弾き飛ばされました。


ゼルベルグ「なに!?」


邪悪なもの「甘いな。俺の体は硬いんだ。そうじゃないと、こんな攻撃をするか!」


ゼルベルグ「くっ、どうしたらいいんだ。」


ぺぺ「僕にやらせて。」


そういうなり、ぺぺは何やら思いを込めながら、ゆっくりと勇士の剣を抜き始めました。
剣は、より一層、輝きを増し始めました。


邪悪なものは、回転しながらぺぺを目がけて、攻撃を仕掛けてきました。
しかし、ぺぺはその場から動きもせず、さらに思いを込めてました。
さらに、剣は輝きを増してきました。
そして、邪悪なもの目がけて、剣を振り上げました。

「ドスッ!」


鈍い音をたてて、剣がゆっくりと邪悪なものに、突き刺さっていきました。


アロク「やった!」


邪悪なもの「な、なぜだ…。」


ぺぺ「勇士の剣は、こころの剣。思いを強く込めれば込めるほど、剣に反映される。硬く、硬くと、剣に思いを込めたんだ。」


邪悪なもの「…………な…るほど……。」


アロク「すげぇな、ぺぺ。その剣、お前の精神力、どちらもすげぇよ。」


ぺぺ「少し、水をくれないか。」


ぺぺは、少し水を飲み、一行はまた砂漠を進み始めました。


しかし、しばらくすると、また邪悪なものが、襲ってきました。しかも、上から大群で襲ってきました。


ゼルベルグ「くそっ!」


しかし、ぺぺは、その場に立ったまま、邪悪なものたちの動きをみながら、勇士の剣を抜きました。


そして、一振り二振り三振り、剣を振りました。
次々と、邪悪なものが落ちてきました。


アロク「俺たちも、続くぞ。」


アロクたちも、ぺぺに加勢しました。
しかし、その時です。


サーラ「きゃー!」


サーラの背後を邪悪なものが、回りこんでおさえていました。そして、サーラの羽根をむしりとろうとしていました。


ぺぺ「サーラ!」


ぺぺは、とっさにサーラの方に剣を向け、呪文を唱えました。


ぺぺ「光の力を司るものよ。我にその力を与えたまえ。」


そう唱えると、剣の先に光が集まり始めました。
そして、剣を一振りしました。
光は、サーラを目がけて一直線に飛んでいきました。

邪悪なもの「ぎゃあ~~。」


邪悪なものの体から、煙が出てきました。


邪悪なもの「な、なぜ、その小娘は平気なんだ。」


ぺぺ「僕が放ったのは、聖なる光。天使であるサーラには、単なる光でしかない。しかし、お前には、とてつもなく熱い光に…、そう、光線に感じたはずだ。」

邪悪なもの「な、なるほど、○◇※◎…。」


最後は、言葉になりませんでした。


ぺぺ「サーラ、大丈夫か。」


サーラ「ありがとう、ぺぺ。」


一行は、邪悪なものを倒しながら進み、ようやく砂漠を抜けました。






※この物語はフィクションです。登場人物は架空であり、出来事は実際とは関係ありません。