一行は、砂漠に入る前に、村か街を探すことにしました。東へ東へ歩いていくと、南東の方角に山に囲まれた、小さな村を見つけました。
ぺぺたちは、無事を祈りながら近付いていきました。幸いにも、村は無事でした。
一行は、水と食料を買い込み、いざ砂漠へと挑みました。
ぺぺ「行くよ。」
アロク「覚悟して、行くか。」
一行は、砂漠を進み始めました。しばらくすると、急に砂が盛り上がり、何かが出てきました。
ぺぺ「危ない!」
サソリのようなかたちの、邪悪なものが姿を現しました。
邪悪なもの「クックック、そう簡単には、砂漠を越させないぞ。」
ぺぺ「お前たちをこのまま、放ってはおけない。」
邪悪なものは、尻尾をおもいっきり地面に叩き付けると、空高く飛びあがり、太陽を背にし、襲いかかってきました。
ぺぺたちは、間一髪で反射し、攻撃をよけました。
しかし、邪悪なものは、再び同じ攻撃を仕掛けてきました。
ぺぺたちは、次も何とか間一髪で、かわしました。
ぺぺ「太陽を巧みに利用した攻撃を…。手強いな。」
ゼルベルグ「俺にまかせろ。」
邪悪なものは、また同じ攻撃を仕掛けてきました。しかし、ゼルベルグはすでにその攻撃の、弱点を見つけました。
ゼルベルグ「バカだろ!お前!」
そういいながら、腰元の剣を素早く抜くと、邪悪なものの顔を目がけて、剣を突きたてようとしました。
しかし、剣は弾き飛ばされました。
ゼルベルグ「なに!?」
邪悪なもの「甘いな。俺の体は硬いんだ。そうじゃないと、こんな攻撃をするか!」
ゼルベルグ「くっ、どうしたらいいんだ。」
ぺぺ「僕にやらせて。」
そういうなり、ぺぺは何やら思いを込めながら、ゆっくりと勇士の剣を抜き始めました。
剣は、より一層、輝きを増し始めました。
邪悪なものは、回転しながらぺぺを目がけて、攻撃を仕掛けてきました。
しかし、ぺぺはその場から動きもせず、さらに思いを込めてました。
さらに、剣は輝きを増してきました。
そして、邪悪なもの目がけて、剣を振り上げました。
「ドスッ!」
鈍い音をたてて、剣がゆっくりと邪悪なものに、突き刺さっていきました。
アロク「やった!」
邪悪なもの「な、なぜだ…。」
ぺぺ「勇士の剣は、こころの剣。思いを強く込めれば込めるほど、剣に反映される。硬く、硬くと、剣に思いを込めたんだ。」
邪悪なもの「…………な…るほど……。」
アロク「すげぇな、ぺぺ。その剣、お前の精神力、どちらもすげぇよ。」
ぺぺ「少し、水をくれないか。」
ぺぺは、少し水を飲み、一行はまた砂漠を進み始めました。
しかし、しばらくすると、また邪悪なものが、襲ってきました。しかも、上から大群で襲ってきました。
ゼルベルグ「くそっ!」
しかし、ぺぺは、その場に立ったまま、邪悪なものたちの動きをみながら、勇士の剣を抜きました。
そして、一振り二振り三振り、剣を振りました。
次々と、邪悪なものが落ちてきました。
アロク「俺たちも、続くぞ。」
アロクたちも、ぺぺに加勢しました。
しかし、その時です。
サーラ「きゃー!」
サーラの背後を邪悪なものが、回りこんでおさえていました。そして、サーラの羽根をむしりとろうとしていました。
ぺぺ「サーラ!」
ぺぺは、とっさにサーラの方に剣を向け、呪文を唱えました。
ぺぺ「光の力を司るものよ。我にその力を与えたまえ。」
そう唱えると、剣の先に光が集まり始めました。
そして、剣を一振りしました。
光は、サーラを目がけて一直線に飛んでいきました。
邪悪なもの「ぎゃあ~~。」
邪悪なものの体から、煙が出てきました。
邪悪なもの「な、なぜ、その小娘は平気なんだ。」
ぺぺ「僕が放ったのは、聖なる光。天使であるサーラには、単なる光でしかない。しかし、お前には、とてつもなく熱い光に…、そう、光線に感じたはずだ。」
邪悪なもの「な、なるほど、○◇※◎…。」
最後は、言葉になりませんでした。
ぺぺ「サーラ、大丈夫か。」
サーラ「ありがとう、ぺぺ。」
一行は、邪悪なものを倒しながら進み、ようやく砂漠を抜けました。
※この物語はフィクションです。登場人物は架空であり、出来事は実際とは関係ありません。