次の日、朝食後、一行は街を散策することにしました。
街の端っこに、何やら雰囲気の怪しげな店がありました。
アロク「ぺぺ、こんな店、入らない方がいいぜ。絶対に無事で出てこれないから。
って、おい。
サーラ、ちょっと待っててくれ、すぐに戻るから。」
サーラ「あっ……。2人とも行っちゃった。」
店の中は薄暗く、ちらほらと客はいるようだ。
店員「お前ら、いくつだ。ここは、18以下は入店禁止だ。」
アロク「何の店なんだよ、ここは。」
店員「ここは、賭場だ。」
アロク「の、割には、何にもしてないじゃないか。」
店員「いいから、帰れ!」
2人は、店から追い出されました。
アロク「ぺぺ、だから入るの止めようって言ったのに。」
ぺぺ「……うん。何だか、覗いてみたくなったんだよ。」
と、店の中から、1人客が出てきました。
客「おい、そこの!」
アロク「俺たちのことか。」
客「そうだ。」
アロク「何か用ですか。」
そういうと、客は懐から予言書を取り出した。
ぺぺ&アロク「あ!」
客「予言書に書いてあったんだ。君達に会うってね。」
アロク「あっと、それ以上は禁句だよ。」
客「ああ、分かってる。」
ぺぺ「何?何?」
アロク「ぺぺ、何もしらないのか?」
ぺぺ「何が?」
アロク「何も聞いてないのか。
予言書の掟というか、決まりというか。
予言書に書いてあることは、他人には口にしないって。」
ぺぺ「言ってしまうと、どうなるの?」
客「一生、予言書を持つことを禁じられるほか、自分の能力も使えなくなる。
まあ、持つものだけだけどな。」
アロク「それはそうと、あなたの名前は?」
客「ああ、俺はゼルベルグ。俺は、呪文は唱えないが、剣術と棒術を使う。」
そういって、ゼルベルグは少し“かた”を見せてくれた。
一行は、もう一晩街にとどまってから、旅を続けることにしました。
※この物語はフィクションです。登場人物は架空であり、出来事は実際とは関係ありません。