妄想劇場 ~ペペの予言書⑤ 決意~ | 気まぐれバードのキマグレコ

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朝食が終わったあと、ペペたちは神父さんに話を切り出した。


ペペ「あの、神父さん。お願いがあるんですが。非常に申し上げにくいんですが。」


神父「どうか、なされましたか。」


ペペ「はい、実は………



満月の夜まで、ここに泊めていただきたいんですが。


やっぱり、駄目ですよね?」


神父「泊めるのは構いませんが、どうして満月の夜なんですか?」


サーラ「実は、満月の夜が私にとってとても重要なんです。ですが、この話は詳しくは話せないんです。すみません。迷惑を承知でこうやってお願いしています。」


ペペ「実は僕たち、邪悪なものたちを倒す旅をしているんです。もちろん、僕たちがここにとどまることは、村全体に危機を与えることになるかもしれません。


それでも、無理を承知でお願いにあがりました。」


神父「………分かりました。一度、村長に話してみましょう。あなたがたも来てください。あなたがたが直接話していただけたほうが、村長も納得していただけるでしょうし。」


ペペ&サーラ「ありがとうございます。」


神父「それでは、早速村長のところへ参りましょうか。」


ペペたちは、神父さんの案内のもと、村長さんに会いに行くことにしました。


神父「村長、いらっしゃいますか。」


木製の玄関の扉が開き、白髪であごひげをたくわえた、歳は80を過ぎたくらいの人が出てきました。


村長「おや、神父さん、どうかなされましたか。」


神父「はい、実は、この2人が少しの間、この村にとどまりたいと申しているんですが、ちょっと分けありでして。それならば、一度村長に話を通してからにしたほうがよいのではと、私から提案いたしまして、それでこうして村長のお宅に伺った次第です。」


村長「そうですか。それで、その理由というのは。」

ペペたちは、神父さんに話したことを、村長さんにも話しました。


村長「うーむ。……しかし、いま断ったとして、他の村や街に行ったとしても、何処かで襲われる可能性は変わらない。この2人がいないとしても、襲われないとも言い切れない。


よろしいでしょう、目的を果たすまでとどまりなさい。」


ペペ&サーラ「ありがとうございます。」


こうして、ペペたちは、村にとどまることを許してもらえました。
しかし、同時にとても気の落ち着かない数日間を送ることになります。


そんな、滞在4日目の朝方。


村の鐘が、激しくならされました。







※この物語はフィクションです。登場人物は架空であり、出来事は実際とは関係ありません。