人間生活を送るうえで挨拶は欠かすことができません。
朝であれば「おはようございます」、日中であれば「こんにちは」、職場の同僚や先輩や上司であれば「お疲れさまです」、夜間であれば「こんばんは」といったように、挨拶を交わしますね。
挨拶を欠かしてしまえば注意やお叱りを受けるのが当たり前なんですが、僕が以前に勤めていた警備会社で、挨拶をしたのにクレーム事案になった話をしようと思います。
当時僕はとある大きな百貨店の警備員として働いていました。
午前10時の開店と同時にお客様をお迎えし、終わったところで店内の巡回に向かいました。
僕は通常は1階から4階までのフロアを担当していたんですが、その日は最初に5階を約15分巡回することになっていました。
その百貨店の5階は、エルメスやグッチやシャネルやプラダといった海外の高級ブランドのお店がたくさんあるフロアです。
僕が5階に到着してから巡回を開始して数人の店員さんと目が合ったので、私から「おはようございます」と挨拶しました。
その後4階3階と巡回していたときに、隊長から「○○さん今どこですか?」と無線が入りました。僕が「今3階です」と答えたところ「バックヤードに来てください」と言われ、バックヤードに向かいました。
バックヤードで隊長と合流したところ隊長から「○○さん5階で店員さんに挨拶した?」と聞かれました。
僕は素直に「はい、しました」と答えたのですが、この時の僕の心境としては「自分はちゃんと挨拶したけど、どこかで挨拶が抜けてクレームになったんだろうか?」と不安な気持ちになっていました。
しかし、隊長から聞かされた内容は耳を疑うものでした。
隊長からの話によると、百貨店の安全管理部というところに5階の店舗の店員さんから電話があったそうで、その内容は「普段警備員さんは挨拶なんかしてこないのに、今日の警備員さんは挨拶してきたけど、何かあったのですか?」という内容でした。
それを聞いたときは、なんとも言いようのない複雑な思いと、何も悪いことしていないのに、まるで人を不審者扱いしたかのような言い方に、腹立たしさと悔しさが沸いてきました。
隊長からは「○○さんは一切悪くないよ。こんなことでクレーム言ってくるなんて、あまりにもおかしいよ」と言って慰めてくれましたが、この出来事は数年経った今でも忘れることのできない出来事であり、世の中の理不尽さを思い知らされる出来事でした。
保育園や幼稚園の子どもたちでもきちんと挨拶するのに、いい年した大人が挨拶されたことに対して不信感を持つ。本当に情けないというか、世知辛い世の中になってしまったように思います。
タレントの松村邦洋さんが「挨拶にスランプはない」という言葉を発信していますが、挨拶がきちんとできる人間は、少々仕事ができなくても可愛がられる部分があるように思います。
逆に挨拶のない人間は、たとえ仕事ができても可愛がられるどころか、批判の対象になってしまいます。
きちんとした挨拶で、いい人間関係を作りたいですね。