※個人の記憶を奔放に綴った内容ですので、事実と異なる点もきっとありますがご容赦下さい。
「LEGEND開幕」です。
もはや知らない人の方が多いかと思いますが、このリーグが日本のストリートボール界、ひいてはバスケットボール界の深層部に与えた影響はとても大きいと、関わった人間の一人として自負しています。
今も全国各地で出会う人々、しかも20代の人達からも“子供の頃にLEGEND観てました”と伝えられますね。名は体を表すとはよく言ったもので、LEGENDは日本ストリートボールにおける1つの到達点として、まさに伝説となっています。
その始まりは、2005年11月3日(祝)。
同じく日本初であった、プロのバスケットボールリーグ「bjリーグ」の開幕2日前です。
AJとATSUSHIを調布のマンションに迎えに行って、向かうは西東京いこいの森公園。
場を提供して頂いた「HOOP IN THE HOOD」さんは、屋外イベントも手慣れたのもので、会場には仮設ステージで一段上げられ、アウトドア用のお洒落なテントに守られたDJブースが既にセッティングされていました。
MC HIDEとDJ かしんのまさに安定の進行によりHOOP IN THE HOODのコンテンツは進み、途中でバトンタッチ。MC MAMUSHIとDJ MIKOによるLEGEND開幕戦がスタート。
結果的にはこの一回だけとなってしまいましたが、開幕戦のゲームはハーフコートの4on4。
元々HOOP IN THE HOODが4on4の大会なので、その形式にも沿ったかたちです。ストリート=3on3という図式を払拭したかった我々にとっては打ってつけの舞台でしたね。
元々HOOP IN THE HOODが4on4の大会なので、その形式にも沿ったかたちです。ストリート=3on3という図式を払拭したかった我々にとっては打ってつけの舞台でしたね。
アップが終わるとMAMUSHIの呼び込みでBLOCK ON LOCKが登場。一般観客前での初パフォーマンスが終わると、そのままの勢いでGAME1に突入です。
この日の内容は16人による4チームトーナメント。
■GAME1
AJ・KENJI・YOHEI・TAIKI (勝利)
vs
FUJI・NISHIMURA・RICKY・YOU
■GAME2
CHRIS・MATSU・SHIN・TANA
vs
ATSUSHI・TAKE・ZONO・82 (勝利)
予選2試合が終わると、そこでHOOP IN THE HOODに再度バトンタッチ。途中にはフリースロー大会やピックアップゲーム、3位決定戦などをしたりして、イベントの最後を飾るLEGEND決勝戦はオールコートに転換して行われました。
当然ながらLEGENDファンなんて皆無なわけで、たまたま立ち寄ったお祭りの来場者と、我々が呼んだ関係者に見守られながら、日本初のプロ・ストリートボールリーグは無事開幕。
■FINAL
AJ・KENJI・YOHEI・TAIKI (勝利)
vs
ATSUSHI・TAKE・ZONO・82
表現によっては、“東京の片隅でひっそりと始まった”とも言えますが、この日我々は大きな一歩を印しました。日本のスポーツ界にとって前代未聞の取り組みだったことは、開幕の事前事後に掲載された新聞記事が物語っているかも知れませんね。
これまで日本のストリートボールが、世間においてアンダーグラウンドなカルチャーだったとするならば、メジャーな存在へと転じるための攻勢が、この日から始まります。
そこには、未来への希望と野心、そして目の前のゲームへの闘争心に満ちた、無数のストリートボーラー達の雄姿が常にあったのでした。
最終回へつづく>