「ぼくですよ! 久しぶりですね!」



「えっと…………すいません! どなたでしたっけ?」




目の前に立つ男は、ちょっとガッカリとした表情で圭子を見つめていた。




「……覚えてませんか? ちょっと、ショックだなぁ……」




残念ながら、圭子は目の前の男に見覚えがなかった。




誰だっけ……。




「まぁ、覚えてなくても当然かな……ずいぶん前に、一度ご挨拶しただけだから」




男は、爽やかに微笑みながら圭子をじっと見つめている。




ドキッ!




そのとき圭子は、久しぶりに不思議な感覚に包まれていた。




心臓がゆっくりと鼓動を早めて、カラダがじんわりと温かい……。




このひと……。




よく見るとスタイルも良いし、優しそうなカンジ……。



顔もカッコいいし……。




「もしかして……わたしと同じお仕事をしてる方ですよね?」




圭子は、ちょっとだけポーっとしながら男にそう言った。






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