
映画『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』公式サイト 9月27日(金)新宿ピカデリーほか全国公開
やっとというか
観てしまいました。
こちらのベイビーわるきゅーれも好きすぎて
私にとっては「とっておく」作品なので・・・
絶妙なタイミングできちんと揃えてから観たい
そして、終わるのが怖い
そういう作品ですので
ナイスデイズを観る前に
もう一度
「ベイビーわるきゅーれ」
「ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー」
「ベイビーわるきゅーれ エブリデイ!」
を観てから
観ました。
バディものとしては、私の中では「あぶない刑事」と似ていると思うのですよ
コメディとシリアスの緩急
タカとユウジは普段からナンパばっかりしてるが、一度事件を追うと止まらない
ちさととまひろは普段だらだらとしているけど、仕事はきっかりやる
派手なアクション、そして二人の愛嬌
あぶ刑事は言わずもがな、タカのバイクショットなど警察ではありえない派手さ
ベイビーわるきゅーれは、アクションそのものが、桁違いに凄い
上司に怒られるところ
あぶ刑事は常に近藤課長に怒られてる「バカもーーん」の口癖
そして胃薬っていう流れが定番
ベイビーわるきゅーれはマネージャーの須佐野さん、また、清掃担当の田坂さんに怒られる。
怒り方は現代の令和風かな・・
いつしか仲間が増えるところ
などなど
これは現代のあぶ刑事です
二人の成長物語
一作目ですと、女子高生から社会人へという二人ですが
この二人が回を追うごとに成長していく映画なんです
2作目と3作目の途中のドラマのエブリデイ!では、そんな二人のバックボーンである家族がちょっと描かれます
まさに「風林火山」編と「ジョブローテーション」編の間の。なんていうかCDのアルバムの曲と曲の間のちょっとしたやつみたいな・・・
杉本家に二人で遊びに行くのですが
ちさとは親族公認の殺し屋
暖かい家族がいるのですが、まひろは「親があれ系なんで」と反社家系であることをにおわせます
こういうバックボーンがあってそうなのか!
と、さらに奥行きが広がりましたよね
一作目では社会人として、普通のバイトでのあるあるも交えて
「我慢」「忍耐」「協調」などを学んでいく姿があります
二作目2べーびーでは実際生活でお金の大切さ、銀行に振り込みに行くとか、バイト代をその日のうちにギャンブルに溶かすとか
これも新社会人あるあるだと思いますが、そういう風に成長していく
ドラマでは、今度は共同生活、大きなプロジェクトをみんなで成功させるということ
そして、ジョブローテーションまで入ってきます
そこで、二人の関係で肝になってくるのが喧嘩なんですが
今回は喧嘩がない!!!
一作目や二作目やドラマでは二人の喧嘩がリアルに見えてよかったんです
共同生活でのちょっとしたすれ違い
一作目でいうと、バイト先(メイドカフェ)で馴染めないまひろと馴染んでしまっているちひろが家でチクチクしたやり取り
二作目ではこれも着ぐるみのバイト先での喧嘩
ドラマではジョブローテーションで違う仕事で生活リズムのずれから、心のすれ違いという友達でも夫婦でもありある喧嘩
があったのですが。
今回の映画では喧嘩はない
なぜなら
共通の敵がいるからです
それが前田敦子のいるかさん
いやーーーな上司がいるんです
コミュ障
ナイスデイズに関わらず、全てのベイビーわるきゅーれは
コミュ障の物語なんですね
全員変な人なんです
今回の敵もピュアなコミュ障
だから強い
なんでもそうだけど、何かが欠けている人
例えば格闘技でいうと童貞最強説っていうのがあって、彼女が出来たり結婚を機に弱くなる人間は沢山います
ただ、これ
一人の人間と考えると、ちさとな部分が一般的にあったら、まひろな部分もある
掃除をする田坂さんの部分もあれば、宮内さんのぶぶんもある
そして、今回の敵とされている冬村かえでの部分もある
だからかもしれないけど
観ていて飽きない
つまり、自分の中にいる誰かなんです
だからか必ず共感する部分があるのです
感想
多分今回の敵、冬村は最強
単体としては最強だった
2ベイビーのアルバイトの兄弟とは比べ物にならないほど
ふり幅が凄かった
でも・・・・
1作目のあのヤクザ達のキャラが強すぎて、敵として1作目の敵を超えられない
あの怖さは多分もう超えられないだろう。
そして確実に仲間が増えてるからか、戦いとして余裕がある
一度タイマンで負けているっていうのがあるけど、そこは仲間の助太刀で勝てるだろうと思っちゃう。
でも
今回の戦闘への導入がものすごくあるあるで良かった
出張の仕事で来ているのに
「仕事なんてちゃっちゃと片付けて、遊ぼう」
っていうときに限って、トラブルはやってくる
こういう一般社会のあるあるとかを投影するのが上手いなぁといつも思います
ぶつかりおじさんとかね。
最後に
アクションですが、これはなかなかというか凄すぎるんではないでしょうか?
ガンアクションしかり格闘にしても、普通に腕十字とか入ってきてるし、今回まひろが足首を踏まれるシーンがあるんですが
あれは膝を痛める踏み方で、そういう一個一個がリアルで理にかなった動きをしていると思います
アクション監督さんのインタビューを読んでなるほどと思いました。
ジャッキー・チェンに憧れてアクション監督に。『ベイビーわるきゅーれ』園村健介インタビュー(オンライン日本映画祭2024 配信作品) | JFF Theater