2010年
まだマッチングアプリが無いころ
出会い系サイトという如何わしい匂いが漂うモノだった
その出会い系サイトに課金し
「Nちゃん」を探した
同じ名前の女にメッセージを飛ばしまくった
病気だった
メールのやり取りで会うことになった
当然だが
あのNとは似ても似つかぬ容姿
当たり前だ
見劣りするのは間違いない
それでも、懸命に口説いた
相手のNちゃんはこんなひどい状態の男に本気になってくれた
おれはNの心を知りたかったのかもしれない
忘れられえない人がいて
誰か代わりの人で心を埋める
確かに苦しかった
Nちゃんの家に泊まって身体をぶつけ合っても何も感じなかった
その帰り道
逃げるように家に帰り
番号を消した
罪悪感と失恋の傷が深くなる
こんなにナイーブな人間だったかと気づかせられる
夜おでんを作った
たまご こんにゃく つみれ はんぺん ボール
をじっと見てる
ぐつぐつする鍋の中は気持ちがよさそうだった
おれも仲間に入れてほしかった