人を撒くことには多少の自身があった。

原付でよくPCを撒いた。

地元の不良からよく逃げていた。

今回の相手は酔っ払いのおっさん(30歳くらい)

余裕だった。

 

人を撒くっていうのは只逃げればいいという事ではない。

よほど足に自信がない限り無理だ。

俺は頭脳戦だと思っている。

 

 

ジュンコとマユミには言い含めてある。

でも、しつこくオッサンたちは付いてくる。

新宿の中で追いかけっこはめんどくさい。

 

「この後は住吉のマユミんちで呑もう」

 

という提案に、鼻の下をのばしたオッサン。

見事に皆で電車に乗ることに成功。

乗った電車は地下鉄都営新宿線

ふと口から出た出まかせが住吉だった。よりによって自分の地元の駅を言ってしまった。

もっと手前にすれば良かったが、この時点で作戦を閃いていた。

 

カズ君はマユミの家が新小岩ってことは知っている。

という事は色々解っているはず。

ただ、俺の作戦は未だ言っていなかった。

なんとなくボケているカズ君。こんなところが可愛い。

カズ君はマユミが気に入っているので、常に隣にいる。

俺は仕方なくジュンコにくっつく。

 

電車に乗って明るくなって解ったのだが

マユミは背は小さく、目鼻立ちがくっきりしている可愛らしい女の子。

カズ君が大好きなタイプ。

俺の横のジュンコは、背が大きくガタイが良い。

目鼻立ちがシャープで整った美人タイプ。

隣にいる俺とは全く釣り合ってない。

ジュンコはミニスカートで色気を漂わせていた。

この頃からかな

俺がデカい女に性的に惹かれるようになったのは。

 

住吉の2個前の駅森下あたりでジュンコに合図

具合悪そうなジュンコ

みんなから離れてドア付近のスポットに収まるジュンコ

 

次の駅

菊川駅に着いて、ドアが開く

俺はジュンコに近寄る

発車の合図

ドアが閉まる寸前でジュンコと一緒に電車を降りた

 

とりあえず成功

ただ、オッサンと一緒にカズ君たちも一緒に撒いた。

あとはカズ君次第なんだけど、何も言ってないのでどうなるか不安ではあった。

 

俺のシナリオでは

 

カズ君と一緒に居るマユミあたりが

「ジュンコが心配だから菊川に戻ります」

 

カズ君は

「マユミと一緒に菊川に行ってジュンコ探してみます」

的なセリフを言っていれば

 

場がシラケ、オッサンが

「そうだね、じゃあ俺たちは帰るわ」

 

となり、2人から電話が入り錦糸町あたりで合流し、総武線で4人で新小岩でうふふ

という何とも都合のいいシナリオだった。

 

しかしそう上手くはいかなかった。

 

俺のケータイにカズ君から電話

 

「はい!」

 

「おいコラ!!何してんだ」

 

オッサン怒ってる。。。

 

つづく