俺が中学3年の頃
夏休みは新聞配達をして、春休みはおじいちゃんのガラス工場でアルバイトをさせてもらった。
今考えると、俺は働き者だ。
春から高校生になるという事で、俺はカマシが必要だと思っていた。
何せ、校則でがんじがらめの拘束をされていたので高速で青春を取り戻さなきゃいけなかった。
必要なアイテムはなにか?
ギターだと思った。
ギターを持ってさえいれば、高校に入ってカマセると思っていた。
夏休みの新聞配達で得た10万はゲーセンなどで速攻消えたので、アルバイトが必要だった。
そこでおじいちゃんの家に頼み込んだのだ。
通勤が先ず面倒だったので、住み込むことにした。
春休み中は、おじいちゃんの家の3階に住み込んだ。
元々は子供用の部屋が3部屋あって、そこの一部屋に泊まり込んだ。
朝は8時から
俺の仕事は勿論一番下の小僧
丁稚が一番初めにやらされることだ。
工場(コウバ)と倉庫の建物の間にある小さなスペースが俺の職場になった。
屋根は無い。
道具は糞重たい頑丈な寸胴と、これまた重たい鉄の棒
その寸胴に職人さん達が失敗したガラスの製作物を投げていく。
俺はそれをひたすら鉄の棒で潰しまくる。
一日中、粉々になるまで潰しまくる・・・・
二日目は筋肉痛で動けなくなりそうだったが、根性で仕事をした。
頭には手ぬぐい、口にはマスク
そんな装備でも、ガラスの細かい破片が体中に突き刺さってる。
俺は、ラジカセを持ち込みラジオを聴きながら、仕事に励んだ。
一体何になるんだろうか?
このガラスの粉たちは?
と思っていたが。
この粉たちは、10段階くらいのふるいにかけられ、薬品の原材料や、研磨剤として使用するそうだ。
雨の日は何日かあったが有り難かった。
俺の仕事場は屋根が無いので、雨の日は倉庫でガラス製品のシール張り。
職人になる為にはこういう下働きを最低3年くらい絶えないとなれない時代だった。
俺は春休みいっぱい頑張ったが、もう二度とやりたくなかった。
そこで貰った7-8万を握りしめて、お茶の水でアコースティックギターを一本買った。
今はギターは弾かないが、この一本だけは絶対に捨てられない。
宝物っていうのはそういう物。
