1月のとてつもなく寒い日

 

同じリフト係のブラジル人ガウシュが、

「今日はhotpotでパーティーだ」

と言っていた。

 

聴けば、リフト係の男の子の誕生日パーティーだという。

 

hotpotというのが、駅前のraggae bar

 

僕ら一行は仕事終りで、行くことにした。

 

姉さんと僕と渡辺と春ちゃんの4人で。

足は僕の車。

 

夜の7時くらいの駐車場へ集まったが・・・・

車が一切見えない。

深すぎる・・・

 

皆で掘り出しすこと20分。

やっと出発した。

 

山の下り道には除雪車がひっきりなしに雪を掻いている。

これからreggae barへ行くのになぜかhiphopの「EPMD」爆音でテンションをあげた。

 

そのbarは本当に駅の隣と言ってもいいくらいの近くにあった。

 

え?

これ駅の一部?

 

みたいな感じ。

 

普通のログハウス調の一軒家から、音楽と笑い声が漏れ聞こえる。

 

駐車場へ車を停めて、入っていくとそこは異国!!

高橋姉さんはみんなと仲がいいので、すっと溶け込んでいたが、reggaeガンガンで、ブラジル人達と日本人が入り乱れて騒いでいる。

 

席はあるけど、あまり関係ない。

 

話を聞くと、居るの全員ホテルグリーンプラザ白馬のスタッフ。

ある男の子の22歳の誕生日会で貸し切り。

 

そこには今まで見たこともない人が沢山いた。

 

ホテルスタッフ、ホテルのレストランスタッフ

駐車場のイカツイスタッフ

リフト係

リフト係は、僕はまだ一番下のメインリフトだから、知らなかったが、中腹から山頂まで行くとそこはほぼ固定のスタッフで、ブラジル人が多い。だから、知らない顔ばかり。

 

そしてアイドルのリフト係。

ここでもリーダー格で、乾杯の合図をしていた。

 

このhotpotはraggaeスキの夫婦で営んでおり、店でイベントもしょっちゅうやっているとのこと。

 

そこへ夜な夜な、第一ロッジのブラジル人が歩いて呑みに来る。

第一ロッジからは徒歩ほんの数分だから。

 

僕は白馬に来てから初めのうちは、上司の辻岡さんにお店に連れて行って貰っていたり、同僚と少し飲んだりしたが、

渡辺とつるむようになり、アルバイトばかり飲んでいた。

そして、今、こんな素晴らしい世界に感動していた。

 

21歳の僕には、仕事という文字は皆無だった。

 

名前もよくわからない酒をみんなで一気したり、かなりはしゃいだ。

 

牧野さんもいて、ハイエースで皆を連れて来たのだという。

 

動くホテルもこういう時は送迎車と化すのだ。

 

パーティーも半ばになると、ブラジル人たちはカップルがすでにできているらしく、いちゃつきだす。

もう部屋へ帰ってやれよというくらいにいちゃつく。

 

そうなってきたら解散だ。

 

みんな朝は早くから働いているので、酔っぱらうのが早いのだ。

山の夜ってこんなもんだ。

 

ホテルのアルバイト寮から、第一ロッジの送迎バスで来た奴らがいた。

本当は第一ロッジに止まる予定だったらしいが、ノリで

 

「乗ってく?」

 

というと、喜んでいたので乗せた。

 

そして全員乗ってみると、おかしなことに気が付いた。

 

セダンに8人乗ってる。

 

助手席に女の子2人

後部座席に野郎5人

 

まぁいっかと思って、山道を登り始めた。

すると案の定、ケツが滑る。

 

この時は、もうチェーンを履いておらず、その代わり後部を重くすればいいということで、ホームセンターで買った、融雪剤を大量にトランクに積んでいた。そうすると、FRでも、ケツが重くなって滑らないのだ。

 

でも、8人乗るとさすがに車も悲鳴を上げている。

 

止まったら凍死すると思って、ギアを2ndにいれて、めいっぱいアクセルを踏んだ。

そして、スピードを落とすことなく登りたいので、遅い車は容赦なくクラクションとパッシング。

煽り倒して、ぶつける勢いで抜いていく。

 

よく考えたら自分たちのホテルの客の車の可能性が高い。

 

そんなことも、法律も関係なかった。

 

ただただ、楽しかった。

 

ここから、ヤバい生活が始まった。