1月、2月のコルチナ国際スキー場の雪は深い。

 

毎朝、駐車場は真っ平。

セダンの車の上に、車と同じ厚みの雪が積もる。

 

だから、朝出る人はポールを立てておく必要がある。

 

雪かきが大変なのと、夜の雪道がまだ怖かった僕は、相変わらずアルバイト部屋で呑んでいた。

 

リフト係初期の頃は、第5リフトと言って、ゲレンデの中央にあるメインリフトの係だった。

ここは、忙しい時は4人体制で、

 

1人は表で、切符切り係(今はもう電子化されているゲレンデか多いが)1日券の確認。

1人はステージならしと、乗車ヘルプ

1人は操縦室で緊急ボタン係

1人は計器類のチェック

 

そして、このそれぞれの係りを15分交代でやる。

外が寒すぎるから、15分が丁度いい。



これが暇な時は表に出るのは1人だから、正月と土日以外は、表に出る人以外は、ほぼ休憩。

ストーブの前で、ココアを飲みながら、女の話か、音楽の話、または株の話などしていた。

 

何かあったらすぐ緊急停止ボタンを押さなきゃいけないけど、滅多にないから、とても暇。

 

メインリフトには、地元の老人と人気のあるアイドルバイトしか居ない。

あとはパトロールのお偉いサンがちょこちょこ休憩に来る。

 

なんてチョロい職場なんだと思った。

だから、毎日二日酔いでも全然大丈夫だった。

 

でもあるとき、やらかしてしまった。

 

それが、僕である。

 

 

暇すぎて、筋トレがてらスノーダンプで雪かきをしながら、ふざけていたら、帰ってくるリフトに引っ掛かり、脱索させてしまったのだ。

脱索というのは、リフトを吊ってるワイヤーロープを動かす、索輪というリールみたいな物から、ロープを外してしまう事。

 

するとリフトは、落っこちてしまうので緊急停止。

 

リフトに乗っている人は中吊のまま、ロープを索輪に戻すまで動けない。

 

とても緊急事態!!

あまり長い時間かかると、人命にもかかわる。

 

速攻でパトロールと、リフトの偉い人などがデッカイ器具を持ってきて、復旧作業をする。

僕は何もできず見ているしかなかった・・・・

なんとか20分くらいで、復旧できたが、乗っている人にしたら、凍える寒さの中、本当に悪いことをしたと思った。

 

リフトはチョロくない。。

パトロールも遊びに来ていると思っていたが、いざという時とはこのことだった。

 

この時ばかりは、皆さんに本当に気持ちから謝罪した。

 

 

が、

 

相変わらず飲み会は毎日だった。

 

僕らの飲み会も、女子が多くなってきて、何となくペアになる雰囲気だった。

昔でいうツーショットというやつ。

 

僕も、いい女のコを見つけてしまった。

レストランバイトの高橋姉さんが連れて来た、姉さん曰く「天然巨乳女子」

風呂で転んだ時に、おっぱいが守ってくれたというエピソードに僕が反応してしまった。

 

一度そういう発言をすると、すぐくっつけたがるのが、こういう場所の特徴で、プライベートも、仕事も全て一緒のところだと、違う女子に乗り換えが難しい。

 

そう考えると、あの牧野さんはすげぇ達人だなと思った。

 

その女の子は「春ちゃん」と言った。

春ちゃんは何も言わず、いつも隣にいてくれた。

だから何となく好きになってきた。

 

というか、おっぱいを触りたかった。

 

そんな飲み会では、チーズの「kiri」と焼酎が流行っていた。

どうでもいいけど。

 

僕らの飲み会も、そろそろ動く時が来た。

 

小谷駅の脇に田舎の風景に溶け込めていない、どぎついラスタカラーのreggae barがある。

そこでは、何かあるとパーティーが開かれていて、そこに呼ばれたのだ。

 

このbarを知った時には、嬉しかった。

車で下山しないといけないけど、とても興味があったし、何よりも、このbarの近くには、第一ロッジといって、のもう一つの寮

「ブラジル人寮」があった。

そこのブラジル人たちが、頻繁にパーティーをしている。

主にリフト係の人間が主体となっていることもあり、絶対に行ってみたと思った。

 

今まで知らなかったもう一つの白馬の世界が開こうとしていた。