「ファンです・・・・」

消え入りそうな声でいった。

 

「は? なんて?」

 

「ふ、フアンなんです。下衆様の」

もう一度消え入りそうな声で言った。

わざと小さな声で相手に好意を伝えるという心理学の初歩の手口である。

 

案の定ゆかりはまさしに近づき、髪を書き上げあの号泣議員のポーズをとった。

その瞬間、かすかに漂う女の体臭とトイレ独特の排泄物臭がmixしグッドスメルの上を・・・いや、天空まで突き抜けるスメル

「ゴッドスメル」を鼻先に感じた。

身体が硬直し、無意識に息を止めてしまった。吐き出すのがもったいないと感じた。

 

「なんなのあんた。だれ? 通報するわよ」

 

「・・・・む・・・・む・・・・」

 

「どうしたの? 大丈夫?」

 

「あ・・・・あ・・・・あふぅーーーー」

 

まさしは痙攣した。

ゆかりはまさしが芽吹いたことを察知した。

はたから見ればただの変態だが、どこからか漂う上品さ、きれいに磨かれた靴、そしてサラサラの髪の毛

そんな紳士が私の前で芽吹いている。

ゆかりは自分が濡れていることに気が付いた。

が、一流女優の意地と性格の悪さがゆかりの快楽の邪魔をする。

いつもそうだ。

ゆかりはプライドという名の奴隷なのだ。

だがこの時、この男を見て思った。

私に触れずして私を濡らせる男。

今まで絡みのあった男優でもいなかったタイプだ。

 

「あなた・・・いま芽吹いたわね!失礼な!!」

 

「いや、そんな・・・」

 

「このまま返すわけにはいかないわ。でも、私も忙しいから、電話番号出しなさい。あとでしかるべき処置をとります」

 

「え・・・・」

 

「早くしなさい!怒るでしかし」

 

半ば強引にそしてあくまでも上から。

ゆかりは己のスタイルを貫きながら、まさしの連絡先を手に入れた。

 

 

ゆかりは、携帯に入力した電話番号と、その場で撮った写真を見ながら自慰にふけった。

 

「ま・・・・まーーーくん・・・・ぽふっ」

 

ついでに放屁もしてしまったのだった。