「またね」

新宿駅の改札

手には大きめのバッグ。切符を買った彼女に向かって、僕は出来るだけラフを装ってそう言った。

「うん。ありがとう」

彼女も一言ぽつりと言って京都へ帰っていった。

10秒数えて僕は改札に背を向けた

 

1年前の夏

寝る前に1通のメールが届いた。

「ホンマに楽しかった。」

来た!

飲み会の後にみんなで交換したメールアドレスのなかから、一番かわいいと思う女子にメールした。

その返信が早速来た。

この夜は少しだけやり取りした。

寝よう思ったが、興奮して眠れそうになかったので、思わず四股ってしまった。

ああ・・・ああ・・・いけるきがするー! 

二十二歳の僕

青い青い空しか見えない。