ジロウは疲れていた。

日曜日の昼過ぎに起床してから、しばらくぼうっとしていたいのだが、家事をすることが義務となっていたので、根が張った体を無理やり布団から引きはがし、トイレに向かう。

放尿と同時にトイレ掃除を行うことから日曜日が始まるのだ。

 

妻と子供たちは出かけた後だった。

特に行先も解らない。

そういえば、下の子は何歳になったっけ?などとふと考えたが、途中で馬鹿らしくなり止めた。

たぶん、5歳普段はたしか幼稚園に行っているはずだった。

ジロウにとって「家族」とは所詮その程度だ。今は・・・

 

 

妻のサキエとはとある飲み会で知り合った。

10人くらいの飲み会であったが、近くに住んでるということもあり意気投合した。

付き合った当初は、どこに行くのも一緒。文字通り「仲良し」であった。ジロウが一人暮らしということもあり、サキエはジロウの家に入りびたり、そのうち子供が出来て結婚。

どこにでもある陳腐な話だ。

少し人と違うところと言えば、サキエがジロウと付き合う前は「オネエ」と付き合っていたことくらいだ。

子供が2人出来ると、サキエの態度は急速に冷めていった。

寝室も別々になり、そのうち生活も別々になった。

理由は沢山ありすぎて今ではよく解らない。

 

掃除を一通り終えると、ジロウは行きつけのトレーニングジムに向かった。