北アルプス縦走の旅 7日目 2011.08.17 | 凸ざる雑記帳

凸ざる雑記帳

基本、山とか旅とか78プラドとか。

4:00に起床し朝食(弁当)を済ませて5:00にスタート…を予定してたがなんだかんだで準備が遅れ、5:25にやっとこさ天狗山荘を出発。
ちなみに昨日の疲れは全くと言っていいぐらいに無い。
山に慣れてきた、というより自然と同化してきてるような気さえする。
屋久島で1ヶ月過ごしたときと同じような感覚だ。

天気は雨。
周りの景色は何も見えず。
$凸ざる雑記帳
もし晴れてたら絶景だったろうな・・・
ただ、この日も雷鳥が見れたのは天気が悪いせいもあったのだろう。
良しとするか。

5:45天狗の頭に到着。
$凸ざる雑記帳

6:50不帰に到着。
$凸ざる雑記帳
ここからはクサリ場が多くなり、気の抜けない場面の連続。
おまけに雨と強風がさらに状況を困難なものにする。
そんな中、全身を使いながら少しずつ慎重に進んでいく。
それはさながらロッククライミングのようで、我が師匠に教わっておいて本当に良かったと思う。

不帰をを抜け、稜線を歩いているとガスの中から突然目の前に唐松岳が姿を現した。
8:05唐松岳頂上に到着。
$凸ざる雑記帳
雨は止んだが相変わらずガスがかかり、景色が望めず昨日今日とついてない。

8:15唐松岳頂上山荘に到着。
$凸ざる雑記帳
10分ほど休憩した後、祖母谷温泉に向けての長くキツイ下りのスタート。
今回の長い長い山旅のクライマックスだ。

唐松のテン場を抜け、滑りやすいガレ場をしばらく歩く。
雨が再度降ってきたため、早く樹林帯に入りたい。
と、ここでまた雷鳥と遭遇。
かわいいヒナまで見ることが出来た。
$凸ざる雑記帳
何度見ても癒される。

樹林帯に入ると雨は防げるが、濡れた岩や木の根が行く手を阻む。
とても歩きにくかった。

ガスで展望の無い餓鬼山を過ぎ、11:15餓鬼山避難小屋で弁当をたいらげ、20分後に再出発。
胃に物が入ると当然のように元気が出てくる。
祖母谷に帰ればべにこ嬢にまた会えるかもしれない。
歩く速度が上がる。
時折走る。

唐松頂上岳山荘のおっちゃんが言っていた。
「普通ここから祖母谷までは平均9時間。健脚の人で7時間。天狗山荘からここまで2時間50分で来た君なら、6時間で行けるんじゃないかな」と。
目標を『6時間切り』に設定し、先を急ぐ。
滑りやすい道もガンガン飛ばして歩いた。
景色が見れないことも幸いして、心置きなく飛ばしまくる。

飛ばしに飛ばしまくって13:20に祖母谷温泉に到着。
$凸ざる雑記帳
天狗山荘から7時間55分、唐松岳頂上山荘から4時間55分で着いた。
思ってた以上に早かったな。

まず出迎えてくれたのはTさんだった。
「お~、名人!もう帰ってきたん。早いなあ」
中から奥さんが出てきた。
「えっ!?もう帰ってきたの?今日どこから来たの?天狗山荘?は~、あんたどんな脚してるんだい。あんた~、高橋さんが~…」
あ~、なんだか気持ちがいい。
これでこそ頑張った甲斐があるというものだ(笑)。

風呂で汗を流した後はTさんと乾杯。
ビールが体中に染み渡る。
昼食に弁当を食べていたけど、お腹が減ったのでざる蕎麦も注文した。
ざる蕎麦を運んできたオーナーさんが言った。
「あっ、そういえば山田べにこ昨日帰ったよ」
はい?どうゆうこと?
2日で帰ってくればまた合えると思ったのに…
急に疲れが増した気がした。