セクシーな夜に、じっくり聞き込む大人のアルバム
VARIOUS「VOODOO DRUMS」



アーティスト: Leon Ware
タイトル: Musical Massage


レオン・ウェアである。マービン・ゲイの好きな私がいかにも取り上げそうである。そうレオン・ウェアはいわゆる裏方出身のミュージシャンである。マービン・ゲイの名盤「I want you」の制作をやっていたのが彼である。

元々自分自身のアルバム用に楽曲のデモを作っていたレオン・ウェアだったが、それを耳にしたマービン・ゲイが是非にと強く希望し、そのまま全曲採用&プロデュースまでお願いする形で、マービン・ゲイの名盤「I want you」は生まれた。

オーガニックソウルなんてジャンルが最近はあって、そこにはエリカ・バドゥやディアンジェロなんかも加えられる。もしレオンが今の時代のミュージシャンだったのなら、間違いなくそこに入ることだろう。ジャジーなコード展開に、ブルージーで憂いのあるメロディ。ゆっくりと時間が流れる。

彼、レオン・ウェアといえば、とにかく激甘ソウルヴォーカリストというイメージである。マービン・ゲイもやはり同じようにスイートヴォーカリストだが、彼ら二人の決定的違いは、二人の愛についての考え方の違いから来ているように思われる。

マービンの場合はどうしても人類愛、いわゆる大きな愛という感じ。それに比べレオンの場合はもっとプライベートな自分のパートナーに対する愛を感じる。そういう意味でいえば、どこか淫靡なものを感じる。これはどちらが良いとかそういう次元ではなくて、個性といえるだろう。

Decoyはレオン・ウェアを流しながら、夜の街をドライブするのが好きだ。こういう音楽を聴いていると、いかにも何か素敵な出会いがあるような気がしてくる。そう今まで出会わなかった新しい扉が目の前に開いて、新しい価値観がそこから始まる、そんな感じがする。

モータウンとはまた違った、ソウルミュージック。是非体験して欲しいと思う。