昨日は『大人の食育講座』に参加してきました
第2回の今回のテーマは「東京ブランド・江戸東京野菜の魅力をさぐる」
~種にまつわる物語~
前回に引き続き、試食作りのお手伝いをさせていただのですが、今回は以前から関心のあった『江戸東京野菜』ということで、講座の方にも参加させていただきました
第一部は江戸東京・伝統野菜研究会代表の大竹道茂先生の講話
「江戸東京野菜」の歴史や復活のためのさまざまな活動。
F1品種と固定種の違いや固定種である「伝統野菜」を作ってくださっている農家の方々のご苦労など、いろいろなお話を聞かせていただきました。
「江戸土産に大根の種が人気で、参勤交代などで種が全国に運ばれた」というお話がとても興味深かったです。
何百年も前に全国に広がった大根の種が、今もなお受け継がれて作られているなんて素敵ですね
こんなお話を中学生や高校生の歴史の時間にも聞く機会があるといいのに・・・と思います
こちらが『江戸東京伝統野菜』
見た目にもとても特徴があります。
左から「伝統大蔵大根」・・・円筒型で先端はお椀のよう。
中央は「練馬大根」・・・80cm~1mと長く、真ん中がふくれているので抜くのが困難。
右は「品川かぶ(東京長かぶ、滝野川かぶ)」・・・20cm前後の細長い根とその2~3倍ほどある大きな葉が特徴。
「亀戸大根」・・・ふっくらと円錐形の根とまっすぐ伸びた白い茎。
「馬込三寸人参」・・・10cmくらいで肩が張ったごろんとした形で鮮やかなオレンジ色。
「伝統小松菜」・・・クセがなく浅漬けやサラダにも向く。
「青茎三河島菜」・・・「いいなずけ」漬物に向く。
「下山千歳白菜」・・・写真ではわかりにくいかもしれませんが、この白菜1株の重さはナント7kgびっくりの大きさです\(゜□゜)/
普段スーパーなどではなかなか目にすることが出来ない『江戸東京伝統野菜』に皆さん興味深々
第二部は、Cooking Studio 豆(ずー)を主宰する天野桂子先生のお話を聞きながら、『江戸東京伝統野菜』を試食です
先日、フード風土主催の講座でも講師を務めてくださった天野先生は、「お野菜とお話ができるのかしら?」と思うくらい、それぞれのお野菜の個性を活かし、皮も葉も残さず大切に調理してくださいます。
今日の試食の一つは「大蔵大根と青首大根の含め煮の食べ比べ」
「煮物の調味は、冷めてゆく時に具材に染み込んでいきますが、ゆっくり冷ませば冷ますほど具材の芯まで均等に沁み渡ります。味を芯まで含ませることで薄味が可能となり、食材本来の味をより味わうことができます」
そのため、講座開始の6時間半前に集合し、大根の下ごしらえから始めた含め煮は、とても優しい味に仕上がり、大蔵大根と青首大根の味の違いを感じられます。
「馬込三寸人参の含め煮」も、八方地(はっぽうじ)というベースで人参の甘味とキレイなオレンジ色が生かされ、丁寧に茹でられた「伝統小松菜」が彩りを添えています。
「下山千歳白菜の蒸し煮」
貝柱のスープを使って甘味を引き出し、白菜自体のナチュラルな旨味を味わえる一品です。
煮物で形を整えた人参の切れ端も彩として使っています
そして、もちろん皮も葉も使います
大蔵大根の葉を使った「菜めし」と大根と人参の皮の「中華炒め」
お野菜は、「大切にマメに」扱えば、捨てるところはほとんどありませんね
葉物のゆで方や絞り方まで丁寧にご指導いただき、とても勉強になりました。
昨日は『江戸東京伝統野菜』のお話を聞き、実物に触れ、調理に関わり、味わう機会に恵まれ、とても充実した一日を過ごすことが出来ました
皆様に感謝です
大竹先生が監修された『江戸東京野菜・図鑑編』には、今日紹介した以外にもたくさんのお野菜が紹介されています
江戸時代から種が受け継がれている「江戸東京野菜」
手間ひまをかけて、大切に作ってくださっている方々に感謝し、江戸東京野菜が絶えることなく作られていくように・・・これからも大切に食べさせていただきたいと思います
大竹先生にサインをお願いしたら、達筆なサインと一緒に素敵なお言葉をいただきました
とても良い勉強をさせていただき、ありがとうございました