変わらない現実。 | 父と家族の末期がん闘病記

父と家族の末期がん闘病記

2012年6月末、当時65歳だった父が突然、末期の食道小細胞がんとの診断を受けました。
現実と向かい合うため、父との日々を忘れないための記録ブログです。

週末、2泊3日の弾丸帰省から戻ってきました。


初日は実家に到着したのが夕方。
最終日は実家を出たのがお昼だったので、正味2日未満の超短期滞在・・・

それでも妊娠35週のこの時期に無事に帰省することが出来、父と良き時間を過ごすことが出来て、本当に良かったです。


中日には夫と二人で父の掛かる大学病院へ赴き、主治医と直接話をすることが出来ました。

1か月ぶりに再会した父は退院直後にも関わらず顔色も良く、庭いじりをする気力もある状態だったものの、主治医の話を聞く限り、父の置かれた状況が非常に悪いことには変わらず。。。

母から事前に渡されたCT画像コピーを確認した夫も、主治医の話を聞くまでもなく父に残された手立てがないことを認識し、主治医の説明には納得していました。


食道原発部の再発も、他臓器転移もないけれども、唯一抗がん剤の効かなかった頚部リンパ部の腫瘍。
この位置が、あまりにも悪すぎる・・・

再手術による切除も不可、気管や食道へのステントの挿入も不可。
残された手立ては、少しでも父が苦しまないような" 終末医療 "のみ。
窒息の危険は、病院に入院していても自宅で過ごしていても変わらないため、父本人が苦しさを感じない限りは自宅で過ごして良いとのこと。


出産予定日まで残り5週間、父がそれまで意識をしっかり保った状態で生き続けてくれる保証を得ることは出来ませんでした。
覚悟していたことではあるけれども。


それでも今回の帰省で、父に我が子の胎動を感じて貰うことが出来、夫婦仲良い姿を見てもらい、涙も不安な顔も一切見せることはせず、過ごすことが出来ました。
あと私が父に対して出来る親孝行は、元気な我が子を無事に出産すること!


帰ってきた今は、ただただ自分の出産準備に専念したいと思います。