ホスピス見学へ。 | 父と家族の末期がん闘病記

父と家族の末期がん闘病記

2012年6月末、当時65歳だった父が突然、末期の食道小細胞がんとの診断を受けました。
現実と向かい合うため、父との日々を忘れないための記録ブログです。


今日は母と二人、実家から近いホスピス見学に行ってきました。

このことは、父には内緒で。


 

今お世話になっている大学病院でも緩和ケアをしてただくことは出来るのですが・・・

父が寝たきりになってしまったとしても、父の希望通り、出来うる限り自宅で過ごさせてあげたいと思っています。


しかしながら、一番叶えるべきは、"痛みなく、終末を穏やかに迎えさせてあげること"なので、母一人での在宅医療にいざ限界を感じた場合は、ホスピスという手段を考えておかなければなりません。。



通院している大学病院も徒歩10分と掛からない距離ですが、ホスピスも車で10数分の距離。

これなら毎日父を見舞うことは可能です。


正直、私の中でホスピスのイメージは、"末期癌患者が終末を迎えるところ"でしたが、実際に見学させていただいたところ、" 高級老人ホーム "というイメージに変わりました。

実際の入居者の方は、余命数週間という方ばかりではなく、中には数年入居されている方もいるとのこと。

そして、入ったときには末期癌だった筈の人が、何の治療もなしに完治されてしまったケースもあったとか。


決して笑い声が絶えない明るい場所・・・ではありませんが、心穏やかに過ごせる空間という印象。


見学案内をしてくれた穏やかで品の良い紳士は、


「20年ほど前に妻を肺がんで亡くしたのですが、その際本当によくしていただいたので、恩返しになればという想いでボランティアをしています」


と仰っており、そのような温かい気持ちの中で運営されているホスピスの雰囲気は、とても神聖な場所のような気がしました。



と言っても、やはりホスピスは最終手段で、『 出来うる限りは自宅で 』というスタンスは変わりませんが、最終手段として医療機関での緩和ケアを受けるのであれば、大学病院よりはホスピスのほうが良いと感じました。


ちなみに、一ヶ月に掛かる費用は個室利用で70万円~。

(治療費、食事、個室代含む)

意外にも大学病院の個室利用とさほど変わらない料金。



ただ、入院の具体的相談は、2ヶ月待ちとのこと。

やはり、入居待ちの人がこれほど多いのですね。。。




さておき、今日の父は相変わらず食欲がなく、夕食はビールを1本飲み、後は殆ど口にすることもなくコタツの中に倒れこんでしまいました。

今日も日中バイクで熱海までお出掛けしてきたので、バテてしまうのは仕方がないのですが。


未来を見据えながら、父にとっても母にとってもベストな選択肢を考えてあげたいです。