「おめざめかね」
部屋のドアが開き、所長こと黒柳拓也が部屋に入ってきた。
俺はベッドから起き上がろうとしたが、傷を負ってしまっていたのかズキ!と痛み、またベッドに体を傾けていた。
俺はまだ怒っていた。
「てめえ・・・・何しやがった! 」
俺の言葉のテンションは気絶する前と変わっていなかった。
怒りは収まるところかより増幅していた。
「それはこっちのセリフですよ。あなたはこの研究所のシステムを勝手にダウンさせた。困りますよ。機械は精密なんですよ?」
拓哉のそのセリフが俺の怒りを頂点に達した。
「んだとぉ! 」
俺は拓哉の胸倉を掴み、殴ろうとした。
「また眠りたいんですか?」
拓也は冷静に応答する。
「なんだと!」
ちょいちょい、と拓也が指さした方向にスナイパーのようなものを構えた男がいた。
それも俺がいたベットの前にあったクローゼットのようなところに。
「どんな隙間にいるんだよ・・・」
と俺は思ったが秘密を抱えた組織なんてそんなもんだろうとすぐに合点した。それにこの組織からしてみれば反乱を起こしかけた人物だ。そりゃ監視を強化するものだろう。
「彼らはこの研究所の至る所にいる。秘密を過剰に知りすぎてしまった人間、そして君のようにこの研究所に相応しくないもの。」
拓哉の言い方はまるでアニメやドラマの黒幕のような含みのある言い方だった。俺もこの話題を続けるのは危険だと思い、話題を少し逸らす事にした。
「そんで俺はこいつらに眠らされてしまった。ってことかよ。」
俺のそんな言葉を聞いて、拓哉は大笑いをした後、
「まあ死ななかっただけマシと思ってくれたまえ。」
多分この言葉は何人も犠牲になってきた。って事だと思えた。
「大人しくしときますよ。命をお助け頂き、どうもありがとうございます。」
皮肉めいたこの言葉使いは俺自身納得が行ってない。という証明だった。が、拓哉にとってはどうでもいいことなのだろう。
「そんな君に1つ質問に答えてあげよう。」
拓哉も急に話題を変えてきた。そして質問する内容なんか最初から決まっていた。
「何故淳はあんなことになっている?よほどの理由、いやあっても無くても・・・・」
俺は言葉を続けようとしたが、 拓也はみなまで言うな。と言いうように俺の言葉を遮って発言した。
「君は何故アイツが巨人に変身できると思う?」
俺は質問をしているのは俺だ!と言い返したが
「すまんな、私もそれはわからんのだ。」
は?拓哉の発言の意味が俺には意味が分からなかった。
「からかっているわけではない。本当に巨人とはなんなのか。」
「ちょっと待ってくれよ!ならなんで淳は巨人に変身できる?あいつがそういう能力を最初から持っていた。ってことだろ?」
俺はそれでも話を続ける拓哉に興奮気味に返してしまった。
「いや、違うのだ。彼がこの能力を手に入れたのは2年前。ある日突然彼は巨人に変身するだけの石を手に入れたのだ。」
2年前?拓哉の発言が気になった。巨人を俺が初めて見たのは5年前だ。2年前だと辻褄が合わない。
「俺は5年前にあの巨人を見ているんだ!2年前なんてそんな・・・・。」
俺の頭はキャパオーバーしようとしていた。
「少し落ち着いてくれたまえ。私とて全て知っているわけではない。そして我々は巨人を知るためにすまないが彼を・・・・淳君を研究材料として・・・・」
大人の対応で返す拓哉だったが
「それとこれとは話は別だろ!すり替えるんじゃねえ!」
ドン!と近くの机を叩いてしまっていた。当たり前だ。それで人体実験を正当化する理由にはならない。
「なら君はこの先あの怪獣ども、我々はunknown beast(アンノウンビースト)と呼んでいる奴らはこれからも彼一人で全て倒すのか?もしや君はunknown beastはこの付近しか現れない。とでも思っているのかね?」
「どういうことだ?」
俺は拓哉の長い言葉を理解する間もなく返してしまった。
「言葉の通りさ。このままあの怪物共はこの地球を潰す気だろう。」
拓哉はまた言葉を続けていく。
「目的は?なんでこの世界を?」
俺のこの質問は拓哉の発言のせいで宙に浮いたものになる。
「そんなもの知ってたら私達は早急に対処するさ。だが何もわからないか今、人体実験という曲がったやり方でも情報を入手しようとしているのだ。あわよくば人類全員がこの巨人の力を使えるようにと・・・・。」
は?最後のほうの言葉の意味がよくわからなかった。巨人の力を?使う?俺にはまたもや理解が追いついていなかった。
「敵はunknown beastを繰り出してくるペースを確実に多くしている。例えそれが悪意がなくとも人類にとっては脅威になる。犠牲者を出さぬ為にも人類全体が自衛力を手に入れ、己の力を見極めねばならない。」
ちょ、ちょっと待ってくれよ!拓哉は構わず言い続けるので俺はつい声を上げてしまった。
「君が意味が分からなくなるのも仕方ない。だがこれが最善の道だ。少なくとも今のこの国の力ではunknown beastは一体も倒せやしないだろう。」
「だからって!それが人を傷つけてでも実験をしていい理由にはならない!」
俺の反論は道徳的には正しいものではあった。が、
「だが淳はそれを半分了承している。」
は?拓哉の言葉に俺は耳を疑った。
「彼は我々とこの実験をすることでこの場所での衣食住をすることを許可されている。彼が生きるためには仕方が無いのだ。」
ここまで聞いて、と拓也は話を変えた。
「まだ君はここのメンバーとしての正式な手続きを行なっていなかったな。」
「なんだと!今は俺の・・・・・」
俺の反論をしようとすれば、後ろに人殺しをよしとする奴がいたことを思い出す。
「卑怯だなぁ・・・・。」
俺ははぁ、とため息を吐いてしまう。死にたくないし、仕方はあるまい。
「俺は淳にここに入るって言った事をかなり後悔してるぜ。」
俺の言葉にまた拓哉は高笑いをしてしまう。
「先に忠告しておく。記者だからと言って報道しよう。なんて真似はやめたまえ。誰も信用しはせんさ。」
それは拓也が独りごちたようにも思えた。
「真実をやろうものなら一番傷つくのは淳君だろうからな。」
この最後の言葉の意味は多分真実が伝わると淳が人としてではなく巨人となる怪物として扱われてしまうということだろう。そしてそれは拓也なりのフォローでもあったのだろうか。
どれだけ階段を下がったか分からない。少なくとも地上ではないと思う。
エレベーターはあったが秘匿次項だからかどうかは分からないがエレベーターを容易に使えないようだった。
「もう少しで着くから待っとけよ。」
実はこのような発言をしたがヘラヘラとした態度を俺はあまり好きになれなかった。
真っ暗な道を真っ直ぐ進み、横に反れた時だった。
「ここだよ。」
と実は言い、懐からIDカードのようなものを取り出し、目の前の機器にかざした。
ピッといった音の後に解錠音がなり、目の前の鉄の自動ドアが開いた。
中に入ると薄暗い部屋に多数の機械が設置されており、そこに中々の人数の白衣の研究員が慌ただしく作業に追われているように思えた。
「ここは一体何やってんです?」
俺はこの状況を飲み込めず、つい実に説明を求めたが
「まあこっちにこいよ。」
質問に答えるはずもなく、実に言われるがままにその部屋の奥へと連れていかれた。
また先ほどのようにカードを通す動作を行い、中に入る。
「なんなんだよ・・・・!これは!」
俺は怒りに震えていた。
そこには淳の頭にボウルのようなものを被らされ、そこにコードが被さっていた。他にも椅子に手足を縛られボウルに繋がれたコードはまたどこかの機器に繋がれているようだった。
見れば分かる。これは人体実験だ。手足を縛られ、自由がなく、目の前の淳はボウルから放たれている何かに苦しめられもがいている。
目の前の研究員が手元のレバーを下げれば電流みたいなものがボウルに伝わり、淳は悶える。
「てめえら!やめろよ!」
目の前にいた研究員を殴りつけ、目の前のレバーを上げた。
すると電流が止まったのか淳がクタっと頭を重力に任せて落とした。
「困りますよ!隆さん!」
拓也はやれやれと言ったようにため息をし、冷静そうに言ってみせる。
「お前ら!何やってんだよ!こんなの!」
俺は怒りに震えていたのだ。こんな事が許される筈がない。
「はぁ・・・」
と、拓也はため息をつき、パチッ!と指を鳴らした。
気がつくとは何故かベッドにいた。真っ白な部屋に白いシーツとベッド。まるで医務室のような居心地だった。
エレベーターはあったが秘匿次項だからかどうかは分からないがエレベーターを容易に使えないようだった。
「もう少しで着くから待っとけよ。」
実はこのような発言をしたがヘラヘラとした態度を俺はあまり好きになれなかった。
真っ暗な道を真っ直ぐ進み、横に反れた時だった。
「ここだよ。」
と実は言い、懐からIDカードのようなものを取り出し、目の前の機器にかざした。
ピッといった音の後に解錠音がなり、目の前の鉄の自動ドアが開いた。
中に入ると薄暗い部屋に多数の機械が設置されており、そこに中々の人数の白衣の研究員が慌ただしく作業に追われているように思えた。
「ここは一体何やってんです?」
俺はこの状況を飲み込めず、つい実に説明を求めたが
「まあこっちにこいよ。」
質問に答えるはずもなく、実に言われるがままにその部屋の奥へと連れていかれた。
また先ほどのようにカードを通す動作を行い、中に入る。
「なんなんだよ・・・・!これは!」
俺は怒りに震えていた。
そこには淳の頭にボウルのようなものを被らされ、そこにコードが被さっていた。他にも椅子に手足を縛られボウルに繋がれたコードはまたどこかの機器に繋がれているようだった。
見れば分かる。これは人体実験だ。手足を縛られ、自由がなく、目の前の淳はボウルから放たれている何かに苦しめられもがいている。
目の前の研究員が手元のレバーを下げれば電流みたいなものがボウルに伝わり、淳は悶える。
「てめえら!やめろよ!」
目の前にいた研究員を殴りつけ、目の前のレバーを上げた。
すると電流が止まったのか淳がクタっと頭を重力に任せて落とした。
「困りますよ!隆さん!」
拓也はやれやれと言ったようにため息をし、冷静そうに言ってみせる。
「お前ら!何やってんだよ!こんなの!」
俺は怒りに震えていたのだ。こんな事が許される筈がない。
「はぁ・・・」
と、拓也はため息をつき、パチッ!と指を鳴らした。
気がつくとは何故かベッドにいた。真っ白な部屋に白いシーツとベッド。まるで医務室のような居心地だった。
「あの」研究機関にたどり着いた。森の中に隠れたその怪しげな組織は異様な雰囲気を漂わせていた。
看板にはsignalと書かれていた。今までゆっくりとここを見たことなかった為、怪しい建物位にしか思わなかったが、このようにきちんと看板が建てられてるところを見ると表向きでは普通の研究機関なのだろうと思えた。
確かに建物も普通の建物だ。3階位の大きさの建物で洋風。偏見も無く見ると何の変哲も無い建物だ。
俺はあまりここにいい思い出はなく、少し入るのを躊躇いそうになった。だが、担いでいる淳を見るとそんなことは些細なことだと割り切った。
中に入るより先に数人の黒い服装にガスマスクをした人間が俺に駆け寄ってきた。
「我々は彼のサポートチームのものです。彼を渡して頂きたい。」
俺は言われるがまま淳をその男たちに引き渡した。
「ではあなたはこちらへ。」
ガスマスクの男の指示に従い、施設を案内された。目の前の白衣の男の従業員に案内されるまま施設を歩いていった。
10分ほど施設内を歩き、奥へ奥へと足は進んだ。
従業員は応接間のような扉の前で立ち止まり、ドアをノックし、
「失礼します。」
と言い扉を開いた。
「よく来てくれたね!また会えて私も嬉しい!」
目の前には前にこの研究所にいた時にいた男だった。金髪で長髪で会議室のような部屋には似合わない男だった。俺はこの組織の何かしらを感じ取った、その時の男だった。
君は戻ってくれたまえ。と男は従業員に指示し、従業員を下げた。
「前は自己紹介もせずに失礼した。なにぶんあの時は人生で一番忙しいと言っても過言ない状態だったんでね。私は黒柳拓哉。このsignalという研究機関の所長を務めている者だ。」
よろしく。と立ち上がり俺に握手を求めた。
「よろしく・・・・。」
俺はそう言い、握手を交わした。俺はこの黒柳という男を信用出来なかった。
「お、あなたがあの大久保隆かいな?はぁ?。あんたがね?。」
俺が後ろを振り向くとドアが開き、白衣を着たいかにも医者のような40代位のじいさんがいた。
「おっと、失礼。私の名は伊集院実。ご覧の通り医者みたいな野郎さ。」
軽く手を振る。実という男はヘラヘラとしていた。
「そんなことより所長さんよ、アイツの事でちょっとよ。」
なんだね?と所長が聞き返し、立ち上がった。
「まあ来てくれよ。隆って言ったっけ?アンタも来るかい?」
実は俺に話しかける。
「俺?」
つい聞き返してしまった。
「だが、他言は無用。まあ言おうもんならあんた死ぬんだろうけどな」
実のそんな物騒な事を言いつつもカッカッカッ!と高笑いを上げて実はドアの前を離れた。
来るかね?と所長はもう一度問う。
「行きます。俺は多分行かなきゃ行けない。そんな気がするんです。」
俺は男二人についていく事にした。
看板にはsignalと書かれていた。今までゆっくりとここを見たことなかった為、怪しい建物位にしか思わなかったが、このようにきちんと看板が建てられてるところを見ると表向きでは普通の研究機関なのだろうと思えた。
確かに建物も普通の建物だ。3階位の大きさの建物で洋風。偏見も無く見ると何の変哲も無い建物だ。
俺はあまりここにいい思い出はなく、少し入るのを躊躇いそうになった。だが、担いでいる淳を見るとそんなことは些細なことだと割り切った。
中に入るより先に数人の黒い服装にガスマスクをした人間が俺に駆け寄ってきた。
「我々は彼のサポートチームのものです。彼を渡して頂きたい。」
俺は言われるがまま淳をその男たちに引き渡した。
「ではあなたはこちらへ。」
ガスマスクの男の指示に従い、施設を案内された。目の前の白衣の男の従業員に案内されるまま施設を歩いていった。
10分ほど施設内を歩き、奥へ奥へと足は進んだ。
従業員は応接間のような扉の前で立ち止まり、ドアをノックし、
「失礼します。」
と言い扉を開いた。
「よく来てくれたね!また会えて私も嬉しい!」
目の前には前にこの研究所にいた時にいた男だった。金髪で長髪で会議室のような部屋には似合わない男だった。俺はこの組織の何かしらを感じ取った、その時の男だった。
君は戻ってくれたまえ。と男は従業員に指示し、従業員を下げた。
「前は自己紹介もせずに失礼した。なにぶんあの時は人生で一番忙しいと言っても過言ない状態だったんでね。私は黒柳拓哉。このsignalという研究機関の所長を務めている者だ。」
よろしく。と立ち上がり俺に握手を求めた。
「よろしく・・・・。」
俺はそう言い、握手を交わした。俺はこの黒柳という男を信用出来なかった。
「お、あなたがあの大久保隆かいな?はぁ?。あんたがね?。」
俺が後ろを振り向くとドアが開き、白衣を着たいかにも医者のような40代位のじいさんがいた。
「おっと、失礼。私の名は伊集院実。ご覧の通り医者みたいな野郎さ。」
軽く手を振る。実という男はヘラヘラとしていた。
「そんなことより所長さんよ、アイツの事でちょっとよ。」
なんだね?と所長が聞き返し、立ち上がった。
「まあ来てくれよ。隆って言ったっけ?アンタも来るかい?」
実は俺に話しかける。
「俺?」
つい聞き返してしまった。
「だが、他言は無用。まあ言おうもんならあんた死ぬんだろうけどな」
実のそんな物騒な事を言いつつもカッカッカッ!と高笑いを上げて実はドアの前を離れた。
来るかね?と所長はもう一度問う。
「行きます。俺は多分行かなきゃ行けない。そんな気がするんです。」
俺は男二人についていく事にした。