学校へ着いた。
大田中学校と名がついたこの学校は全校生徒の数が800を超えるマンモス学校であった。
「じゃ、ここでいいな。」
バイクから淳を降ろし、互いに違う目的のために学校の校舎に入っていった。
「いやぁ~お待ちしておりました。隆さん!私は校長の岡崎です。どうぞ、よろしく。」
岡崎という男から名刺を差し出され、受け取った後
「私は大久保隆です。今日1日この学校を取材させて貰います。」
隆も名刺を渡した。
「では校内を案内させて貰います。」
校長に連れられ、校内を歩く。
「ここがウチの学校で1番有名な場所であろう剣道部ですね。」
道場に入ると部員たちが大声を張り上げ、竹刀を振るう。
「エエーイ!」
気合の入った言葉が道場を駆け巡る。
「さすがは全国クラスの部活動ですね。」
隆は圧巻されていた。
「いえいえ、これは生徒たちの努力の賜物ですよ。私はせいぜい微力ながらこうやってここに来ることしか・・・。」
校長も鼻がたかそうだった。
練習やめ!と号令がかかり、全部員が隆の方を向く。
「気を付け!礼!」
高身長な少年が元気良く挨拶をかけるとそれに並んでいた生徒たちも礼をした。そしてまた練習に戻っていった。
「先頭にいた彼は?」
隆は校長に質問する。
「彼は部長の大原秀樹君ですね。去年の大きな大会でも彼の尽力があって全国大会に進んだと聞いています。」
「そうですかぁ~。」
「そしてもう1人、うちの学校の若きホープ、結城淳君です。」
指をさした方向には彼の知っている少年が練習に励んでいた。
「彼はですね、2年生の大会にて市大会を優勝した経験もお持ちなんですよね。」
そんなにすごかったのか・・・。と隆は彼を見直した。
「今日の取材はここまでとさせていただきます。」
その後も色々な部活を見回り、もう夕暮れとなっていた。
「今日は色々とありがとうございました。これでいい記事が書けますよ!」
隆は笑顔だった。
「いえいえ、こちらこそ。またいつでも取材にいらしてください。我が学校はお待ちいたしておりますよ。」
校長のありがたい言葉を後にし、その場を離れた。
駐車スペースに置いてあった自分のバイクにまたがり、キーを入れる。轟音を響かせ、唸るエンジン。ヘルメットを被り、学校を出た直後だった。
校門を出たすぐ先にあった小さな野原があった。
乗ったバイクをすぐ降り、その野原へ向かった。
「よ~し、やれ。」
先ほどいた剣道部の部長、大原秀樹君が何か指示を出していた。
その目の前には羽交い絞めにされていた淳がいた。