雨が続く金曜日に下北沢の菊龍師匠の稽古会に向かった。
酷い暑さが続くと思ったら今度は雨だ。ホントに火責め水責めとはこういうことか。オマケにこの下北沢の会、雨が多い。会の名誉ある座布団運搬係に任命されているので、この大きい座布団を持って雨の中を右往左往するのはタイヘンなものだ。
当日下北沢界隈は強い雨に見舞われたらしいが、自分が到着した頃にはすっかり止んで絶好の落語会日和となった。
さて、この日の一席目は「らくだ」である。師匠のお隣の家にもらくだがおりタイヘン迷惑しているのを聞いているので笑ってしまった。
前にも聴いていたが何度聴いても面白い。らくだの死骸を背負ってのカンカンノウ踊りの描写はたまんない。また屑屋が酒を飲んで変わってゆく様は前に聴いた時よりも自然で徐々に豹変してゆき、こちらも噺にグイグイと引き込まれてゆく。
より完成度の上がったゲラゲラ笑える噺になった。
二席目は「だくだく」である。
さてこの家に入る泥棒、よほど目が悪いのか絵に描いたものをホンモノと間違えてしまう。ケントデリカットのような眼鏡をかけているんだろうか。
まあ、要は家主も泥棒も相当に図々しいんであろう。師匠のキャラクター達も調子のいい図々しさが描かれている。
自分なら近眼の泥棒は遠藤周作、家主八五郎はエノケンといったイメージだろうか。
いや、楽しい噺だった。
三席目は「阿武松(おうのまつ)」である。これは両国の稽古会の席亭からのリクエストであるが、いい噺になりそうだ。これに雷電為衛門のエピソードが入ると噺全体にリアリティーが出るのかもしれない。この大食いの阿武松、自分のイメージではホンジャマカ石塚である。石塚はニコニコ食べるが、ホントに腹が減っている時は嬉しそうにとかガムシャラにとかでは無く、無心にというのがピッタリくるだろう。阿武松とて何でも食べるんじゃあ無い。美味しいモノには貪欲なだけだ。多分、食に拘りを持っている。早く沢山食べるのが目的じゃ無い。美味しく食べるのが目的で、モノの一番美味しいのは作り立てだという事が解っているから早く食べるんだろう。
ともあれこの噺、かなり面白くなりそうだ。両国の席亭、お見事!
さて、次回からは元に戻って東北沢での稽古会、とおもいきや来月第一金曜日は「圓菊 GINZA LIVE」となっている。勿論駆けつけるつもりである。さあ、楽しみになってまいりました!