大野和士 東京都交響楽団 ブルックナー交響曲第7番(240905) | クラシックコンサート日記

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2024年09月05日(木) 14:00- 東京芸術劇場 池袋

□ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第3番
□ブルックナー/交響曲第7番 WAB107(ノヴァーク版)

指揮:大野和士
ピアノ:ポール・ルイス
東京都交響楽団


最初は、ベートーヴェン ピアノ協奏曲第3番。

ピアノは、イギリスのピアニスト ポール・ルイス。

十年くらい前だっただろうか、ハーディング/新日本フィルの伴奏で聴いたブラームス ピアノ協奏曲第一番は、名演だった。

今回の演奏、粒立ちの良いクリアーな音での、格調高くダイナミックなピアノで聴きごたえがあった。

大野和士/都響の伴奏は、第一楽章が音が少し強めで響きが固い感じがあったが、第二楽章は透明な音の美しい演奏になり、終楽章はピアノと共に、活き活きとした演奏で高揚感が感じられるものになった。

アンコールは、シューベルトの小品。 
品格があるとても美しい演奏だった。

ベートーヴェン ピアノ協奏曲第3は、内田光子のピアノ、小澤征爾/サイトウキネンの演奏が忘れられない。あの時の極めて緊迫感があり、抑えた美しい響きのオーケストラと、沈むこむような沈着したピアノの表現は絶品だったが、そのような演奏はもう聴けないのだろうか。

休憩後は、ブルックナー交響曲第7番。

先日、ノット指揮 東京交響楽団の名演を聴いたばかり。

今回の大野和士/都響の演奏は、ブルックナー演奏として違和感のない、力感溢れる演奏ではあったが。。

全体的に弦の表現は立派ではあったと思うが、金管の響きが強すぎ、常に強奏していているように聴こえたため、オケ全体の響きに立体感が乏しく、陰影の薄い演奏だったような。。何か常に響きが張ったような感じに聴こえた。大野さんの指揮では、このような響きになる場合が多い。
各楽章の表現に違和感はないものの、全楽章同じような表現に感じ、少し眠くなってしまった。

ノット/東響の演奏は、金管の響きが柔らかくオケ全体が美しい響きに聴こえたし、各楽章の描きわけが明確であった。