沼尻竜典 N響 ブラームス ピアノ四重奏曲第1番(240804) | クラシックコンサート日記

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2024年08月04日(日) 16:00- ミューザ川崎

□ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op. 77
□ブラームス(シェーンベルク編):ピアノ四重奏曲第1番 ト短調 op. 25(管弦楽版)

指揮:沼尻竜典
ヴァイオリン:戸田弥生
NHK交響楽団


N響がミューザ川崎でどのように聴こえるか確かめるためチケットを購入した。
ブラームス ピアノ四重奏曲第1番が、予想をはるかに上回る大熱演だった。

最初は、ブラームス ヴァイオリン協奏曲。

戸田弥生のヴァイオリンは、大きなビブラートで艶があり、少々粘りのある表現。かなりの熱演ではあったが、この曲ではもう少し洗練された音、表現で聴きたい。第二楽章は、少々表現が濃いいが、豊かな歌が聴けた。

N響の弦は薄さを感じさせることなく、透明度もあり、さすがに日本のトップオケだと思わせるが、なんとなくオケ全体が漫然と鳴っている感じがあり、この曲の美しさを十分感じることはできなかった。

3楽章は、ヴァイオリン独奏、オケともに熱い演奏になり、それなりに楽しめた。


休憩後は、ブラームス(シェーンベルク編)ピアノ四重奏曲第1番。

この曲で、N響の実力に唖然とした。

第一楽章は、全体的に音が強すぎ、やはり漫然とオケが鳴っている感が。。。
しかし、第二楽章からオケの透明度が増し、美しい歌が聴こえたきた。
第三楽章は、明るく鳴り渡る響きに。

第四楽章は、大体どの演奏でも熱演になるが、それにしても今回ほどの大熱演を聴いたのは初めてである。弦の透明度を保った厚みのあるうねりの表現は、ヨーロッパの一流オケを聴く思い。いや、海外一流オケでもこれほど思いっきり弾いていた例はあまり記憶が無い。

N響は殆ど聴いていないが、それでも今まで十数回は聴いたと思うが、これほどの大熱演に接したのは初めてであるし、TVを観ていてもN響がこれほど燃えあがったことはあまり無かったのでは。洗練された趣はあまりないが、やはり聴いて胸が熱くなる思いであった。最後は熱狂的な盛り上がりで終結した。これほどまでにN響を燃え上がらせた沼尻竜典の指揮には、感動を覚えた。

アンコールは、ブラームスハンガリー舞曲第一番。これも大きなうねりを持つ熱演であった。

ミューザ川崎で聴くN響の響きは、格別であった。
9月から、サントリーとNHKホールでのN響定期会員になったが、どのように聴こえるのだろうか、楽しみだ。