パッパーノ 英国ロイヤルオペラ トゥーランドット(240629) | クラシックコンサート日記

クラシックコンサート日記

ブログの説明を入力します。

2024年06月29日(土) 15:00- 東京文化会館 上野

□ジャコモ・プッチーニ「トゥーランドット」

指揮:アントニオ・パッパーノ

演出:アンドレイ・セルバン
トゥーランドット姫:エヴァ・プウォンカ
カラフ:ブライアン・ジェイド
リュー:マサバネ・セシリア・ラングワナシャ
ティムール:ジョン・レリエ
ロイヤル・オペラ合唱団
ロイヤル・オペラハウス管弦楽団
NHK東京児童合唱団


外国オペラハウスの演奏を初めて聴く。
パッパーノの指揮を聴くのは初めてである。

トゥーランドットは、全曲を聴いたことが無かったので、中古CDを購入して予習した。
カラヤン指揮ウィーン国立歌劇場。華麗で派手な曲のうえに、カラヤンの妖艶で仰々しい演奏に、少々聴き疲れした。

今回の演奏、さすがに外国一流オペラハウスのオケは、音に厚みがあり、金管も柔らかい音がする。日本のオペラハウスでの、時にがっかりするような薄っぺらく粗い音とは全くレベルが異なる音だ。合唱も、やはり厚みがあり、迫力がある。

パッパーノの指揮は、劇的で十分な迫力があるが、カラヤンのようにけばけばしくなく、かつ弱音のニュアンスも豊富で、この曲の異国情緒を十分に引き出す指揮だった。第一幕の最後はもう少し壮大に鳴らしても良いのではないかと思ったが、その他の部分は全く申し分ない指揮ぶり。

トゥーランドット姫役のエヴァ・プウォンカは、当初のソンドラ・ラドヴァノフスキーから変更になったが、良く通る透明で豊かな声で見事。カラフ役のブライアン・ジェイドも張りのある声量豊かな声だったが、聴きものの「誰も寝てはならぬ」は、ちょっとそっけない歌であった。

リュー役のサバネ・セシリア・ラングワナシャは繊細な歌唱。

舞台も美しく立派で、歌手、合唱、オケすべてにバランスが取れていて穴がなく、全曲飽きることなく、大変面白く聴けた。

今回は、3F 右側バルコニー席で聴いたが、4月に聴いたムーティ/アイーダの演奏会形式の演奏とくらべ、オケの音が少し遠くに感じたが、オケがピットに入っているためだろうか。2Fや1Fで聴いていれば、もう少し迫力ある音で聴けたかもしれない。オケと合唱、歌手が一斉に鳴らす部分は、見事なバランスだったので、これが本来のあるべき音なのかもしれない。歌劇は殆ど聴いてこなかったので。。。

会場は満員。終演後は、1Fはスタンディングオベーションになっていた。