ビニャミーニ 小曽根真 新日本フィル ガーシュイン(240621) | クラシックコンサート日記

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2024年06月21日(金) 14:00- すみだトリフォニーホール 錦糸町

□ガーシュウィン(ベネット編)/交響的絵画『ポーギーとベス』より
□ガーシュウィン/ラプソディ・イン・ブルー
□マルケス/ダンソン・ヌメロ・ドス(Danzón No. 2)
□ガーシュウィン/子守歌
□ガーシュウィン/パリのアメリカ人

指揮:ヤデル・ビニャミーニ
ピアノ:小曽根真 
新日本フィルハーモニー交響楽団


ビニャミーニはイタリア出身。デトロイト響の音楽監督をしている。なかなかいい指揮者だ。

最初は、ガーシュウィン 交響的絵画『ポーギーとベス』より。

パリッとして明るい演奏だが、金管がやや強めであっけらかんとした音楽に聴こえてしまう。聴いている席はトリフォニーの2Fであるが、この席は弦が薄めで金管が強めに聴こえてしまう傾向があるようだ。弦も、もう少し透明度が欲しいが、新日本フィルの最初の曲としては、こんなものだろうか。

次は、ラプソディ・イン・ブルー。

ピアノは、小曽根真。聴衆の大部分は、この人のピアノでのこの曲を聴きに来たのであろう。
ポピュラーな曲だが、ここ数年実演を聴いた覚えがない。そう好きな曲ではないなと思っていたが、いい演奏での実演を聴くと、素晴らしい曲だと実感する。

やはり、一番の聴きものは小曽根真のピアノ。ジャズの雰囲気満載の多彩なピアノで、普通の演奏とは全く異なる自在さ、センスの良さを感じる。ピアノの独奏部分がかなりの割合を占めていたが、良く分からないが、即興がかなり入ったのだろうか、とても面白い。

ビニャミーニ/新日本フィルの伴奏は、独奏ピアノが続いた後の、後半の入りくらいから雰囲気満点の響きになり、最後のクライマックスまでピアノと丁々発止のやりとりで、感動的な出来栄えだった。


休憩後、最初の曲はマルケス Danzón No. 2。

マルケスはメキシコの作曲家。知らない曲なので、YouTubeで予習した。ドゥダメル/シモン・ボリビア、デ・ラ・パーラ/パリ管の演奏。なにか聴いたことがあるような、南米ラテンの薫りするとてもいい曲だ。両演奏とも熱気と色気漂うとてもいい演奏だ。

ビニャミーニ/新日本フィルの演奏は、悪くはないがやや真面目すぎて色気、熱気が不足しているような。日本のオケなので、仕方がないか。。。Youtubeで聴いた演奏が良すぎたのかも。。

次は、ガーシュウィン 子守歌。
弦楽器だけの優しく静かな曲。演奏も透明、繊細でとても良かった。

最後は、ガーシュウィン パリのアメリカ人。

もう少しアメリカンな感じ、パリのしゃれた感じは欲しいが、最初の曲にくらべると、オケのバランスが良く、引き締まった響きの演奏であった。曲はラプソディ・イン・ブルーの方がずっと面白い。

アンコールがあり、ポンキエッリ 歌劇ジョコンダ 時の踊りの後半。
これは、お国もので非常に活き活きとした、スピード感溢れる見事な演奏だった。
この人の指揮でヨーロッパ音楽、イタリア音楽を聴いてみたいものである。