未だに異性と話すときにはどことなく緊張してしまう。特に相手が同年代以下だととても構えてしまう。
それで何度失敗してきただろうか。今までに付き合ってきた顔が思い浮かぶと,自分は誠実だったのだろうか,と申し訳なくなる。貴重な人生の時間,しかも,その中でも飛び切り貴重な青春の時間を使って自分と付き合ってくれていたのだから,それなりによい体験や,記憶を残すことができたのなら悔いはない。
実家にいたころは,プライバシーがなくて,携帯電話を片手にバッテリーが切れるまで近所を散歩しながら話をしたものだ。そういえば,当時は手紙なども書いていた。頼むから,相手の方には永久に闇へ葬っておいてほしいものだ。自分が何らかの形で有名になったらその手の物は突然メディアの格好のネタになるのだろう。
話を戻すが,結婚して本当にホッとした。もう,誰かと恋愛をしなくてもいいのだ。パートナーさえ大事にすれば,よほどのことがない限りそう簡単には一人になることもないだろう,と思ったからだ。結婚をしたのは20代最後の年だった。最近ではアラフォーになっても若々しい容姿を保った人はいるが,自分は間違いなくそっち側の人間ではない。むしろ,年を取るにつれてキモがられるようになることは自覚していた。
結婚生活は今年で13年を過ぎた。幸い,小さな言い争いはあるが,大きなトラブルはない。その一方で,異性の友人はほぼいなくなった。パートナーは特に嫉妬深い人というわけでもないし,自分も束縛されていると感じることはない。まさか,結婚相手のキープとして友人関係をしていたわけではないだろうが,自然と疎遠になっていくものだ。
それでも,子育てが忙しい時期は,特に何も感じなかった。でも,子育てに手がかからなくなってきて,人生も折り返してくると,恋愛に関して,これでよかったという思いが9割,残り1割くらい,やり残した感がないわけではない。もちろん,今から若い子を口説く気力は全くないし,同年代との関係はリスクしかない。そんな折,首都圏在住の同級生で集まる機会があって昔話に花が咲いたついでに,その当時の淡い思いもよみがえってきて,そのあと何日かモヤモヤした。当然当時好きだった子の連絡先なんてもう知るわけもなく,どうこうできるわけでもないのだけど。
意外と,家庭や人生を壊さないリアルな恋愛体験は,このくらいの年代にこそ価値があるのかも,と感じたりする。個人的な価値は高いけど,社会的に受容されることはなさそうなので,ビジネス化するのは難しそうだ。