忙しいは心が亡いと書く。だから,どんなに忙しくても,忙しいとは考えない,相手にも言わない方がいい,と前職で教えられたものだ。

 

人生で最初についた仕事というのは,とても自分の人生に大きな影響を与えることがある。上場はしているけど某ブラック企業に就職した私は,自分の心よりも先に体が壊れてくれたおかげで,今のホワイトな会社に転職をしてきた。

 

前職のブラックエピソードには事欠かない。今から20年近く前のことなので,最近では世間並みになっているらしい。始業時間は8:30だったが,当時は新入社員は7:30にくること,8:00から全従業員参加で掃除をすることになっていた。こんなの序の口で,何時間残業をしても20時間分までしか残業代が出なかった。それもあって,夜21時,22時は当たり前,繁忙期には日付が変わることもしばしばだった。それでも,当事社員寮にいた私は家のベッドで寝られたが,遠くから通っている人は寝袋生活をしていた。そんな感じで,土日も当然のように出社していた。土日は,朝ゆっくりできる日,くらいの認識だった。水曜だったか金曜だったかは定時退社推奨日だったが,一般職の女性を除き,誰一人帰るものなどいない。ちなみに,有給休暇は退職するまでの2年半で1度も使ったことがなく,退職前も結局1日も使わせてくれず,辞表を出したら,月の途中で退職扱いになって,即退寮させられた。

 

次に務めることになった会社は私が入った当時は超がつくホワイトな会社だった。

まず,カルチャーショックだったのは,労働組合があること。そして,定時退社や労働可能時間(朝6:00~21:00)が決まっていて,それを変更するためには組合との折衝がいること,有給の取得も推奨されていることなどだ。また,当然残業時間はやや適当だけど一応タイムカード管理されている。

 

でも,結局仕事は仕事だから,どこかできちんと帳尻を合わせてやらなくてはいけない。ホワイトに働いていては,回っていかない程度には仕事はあるし,自分のやるべきことを終わらせなければいけないという程度の責任感はある。そうなると,ホワイトな職場の方がイレギュラーな仕事はしにくい。いわゆる,最近ハヤりの「時短ハラ」というやつだ。アウトプットが変わらないのに,時間を減らされると,その分の仕事は闇に潜って終わらせなければいけないからだ。

 

特に,最下層の管理職になると,部下には早く帰らせ,上には今まで以上の業務をしているという報告をしなければならないが,これはつらい。このブログも,家で仕事をする傍らで書いているというわけだ。

 

6:00に家を出て,7:30前に仕事を始めて,21:30まで仕事をして,帰るともう23:00近く。それから夕食を食べて寝て,5:30に起きる・・・。これを心が亡い暮らしと言わずして何なのだろうか。