ヒーローが必要なの! 『シャザム! ⚡神々の怒り⚡』 | 映画のデス・ロード

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そんな作品を紹介するブログです。

見た目は大人、中身は子供のお調子者ヒーローのシリーズ第2弾!

今度は神様軍団を敵に回して大ピンチ!

 


(劇場用チラシより)

先行きが不透明で不安いっぱいのDCエクステンデッドユニバース最新作、『シャザム!』第2弾観ました。

 

 

幼いころに生き別れた母親を探すことに熱心で、里親と5人の里子兄弟たちとなじめない青年ビリー・バットソン。

問題児だけど、その胸に秘めた弱気を助けるガッツと勇気を見込まれて、後継者不足で困った魔術師から「シャザム!」と叫べば変身できる、魔法の勇者シャザムに任命される。


空を自由に飛び回り、その怪力で人助け、手から電撃を放ち道行く人のスマホを勝手に充電、イケオジな見た目でストリップクラブに潜入するなどヒーロー生活を謳歌していた。


そこにやってきた、彼のパワーを奪って独り占めしようと企むドクター・シヴァナとの決闘の末、里子ファミリーにパワーを分配し、そのパワーの源である杖を真っ二つにへし折って、そのパワーを悪用されないように守り抜いたのだ!

 

というのが前作までのお話。

 

 

孤独ゆえに家族を持つことを恐れたビリーが、新たなファミリーを得て前進するお話に涙を搾り取られた前作ですが、今作はその3年後が舞台。

 

ビリーが杖を折ったせいで、かつて暴虐の限りを尽くした神々の封印が解かれてしまった!


アトラスの娘たちを名乗る神様3姉妹は、真っ二つに折れた杖をあっさり修復させ、地球にある”生命の種”を探しにビリーたちシャザムファミリーのいるフィラデルフィアへ電撃訪問。

怒れる神々の魔の手が迫っていた!

 

一方そんなことなど全く知らない能天気ビリーは、今日も兄妹を引き連れて人命救助で大忙し。

誰かの役に立ちたいという気持ちが空回りして、地元民から”フィラデルフィアの恥”と揶揄されるも、気にも留めないビリー。

 

もうすぐ18歳になり、里親制度適応外になるビリーの”一度得たものを失いたくない”という気持ちも空回りして、「全員かゼロか」を合言葉にチームでの活動を強制する姿勢は、プライベートな時間を持ちたいお年頃の兄妹たちにウザがられる始末。

 

そんなシャザムファミリー崩壊の危機にアトラスの娘たちが迫る!

さらにビリーのいちばんの親友、フレディが、娘の1人アンテアに惚れちゃったからさあ大変!

果たしてビリー=シャザムは、ファミリーと地球の危機を救えるのか⁉

 

 

S=ソロモンの知恵

H=ヘラクレスの剛力

A=アトラスの体力

Z=ゼウスの全能

A=アキレスの勇気

M=マーキュリーの迅速

 

を一身に背負うシャザムと、それぞれのパワーを属性として持つ兄妹たちシャザムファミリーが見せる、オープニングの一大人命救助劇はもう最高にあがる!

 

だって、”Holding Out for a Hero”を爆音で流しながら、陥落しかけた橋から人や車やネコちゃんを救出するんですよ!

 

 

歌詞を見てみても(以下筆者訳)

 

善人や神々はどこへ行ったの?

困難に立ち向かう都会のヘラクレスはどこに?

 

燃えるような荒馬を乗りこなす騎士はいないの?

寝つけず寝返りをうちながら 私に必要なものを夢見るの

 

ヒーローが必要なの!

手を伸ばしてヒーローを待ってるの

強くて 俊敏で 戦闘の最中に生まれたようなヒーローを

 

ヒーローが必要なの!

手を伸ばしてヒーローを待ってるの

きっと来てくれる

きっとすぐに現れてくれるそして

力強い伝説のヒーローが

 

(意訳あり)

 

どうですかこれ!

途中シャザムも「それ僕への当てつけ?」とジョークを飛ばすくらいにド直球な歌詞にあわせて人助けする姿は爽快!

 

 

 

そもそもはケヴィン・ベーコンが踊り狂う青春映画『フットルース』の挿入歌ですが、日本語カバー版は「悔しいです!」でおなじみ『スクール☆ウォーズ』の主題歌。

 

 

 

思い返せば去年公開の『ブレット・トレイン』でも、最終決戦を前にブラピ、アンドリュー・小路、そして真田広之a.k.aデューク真田がバシッと決めたシーンでも流れていたし、『名探偵ピカチュウ』でもなぜか予告編で流れてました。

 

 

 

 

どんなヒーロー映画にも合う歌詞ではあるものの、「さすがに直球過ぎてちょっと……」という制作陣の照れもあってか、意外と映画では使われてこなかった1曲。

 

それを今回はなんとオープニングで、助けを待つ市井の人のピンチに颯爽と現れるシャザムファミリーの登場で流れるという、歌詞にバッチリはまったシチュエーションで臆面もなく大音量で流すところは本当に最高でした!

 

ベタな展開だけれども、それを懸命に、まっすぐにやりきることで生まれる感動と爽快感は唯一無二ですよ。

 

こういう音楽の使い方だったり展開だったりってのは、照れることなくどんどんやってほしいですね。

 

ちなみに『ハーレイクイン』シリーズにシンディ・ローパーの”Girls Just Want to Have Fun”を流すのとかめっちゃいいと思うんですがいかがでしょう!

 

 

DCスタジオCEOになったジェームズ・ガンならやってくれそう!

頼むぜ!

 

そんなわけでオープニングが最高な本作ですが、今回もまた泣かせるお話になってて、映画館で泣くの我慢するのが大変でした。

 

ようやくファミリーを持ったけど、未だに本当の母親を忘れられず、里親のことを名前で呼んでいたビリーが、命がけの最終決戦を前に口にした呼び名のところでもう涙ボロボロですよ。

「成長したなぁ! ビリー!」と、親戚でもないのにそう声をかけたくなる展開でした。

 

DC映画について回る「ワ〇ダーウー〇ンに頼りすぎ問題」は、やっぱり本作でもありましたが(だって『バットマンVSスーパーマン』とか彼女いなかったら2人とも死んじゃってたでしょ? 映画の出来も……)、それでも本作のギャグと、実は半神であったという設定を活かした使い方は納得でした。

 

 

 

とにかく笑えて泣けるいい映画とはまさにこのこと!

最後はみんなで叫ぼう!

 

シャザム!



東京コミコン2019でシャザムとビリビリ記念写真!