ハリウッドが生んだ摩訶不思議アドベンチャー! 『DRAGONBALL EVOLUTION』 | 映画のデス・ロード

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低評価で有名な実写版ドラゴンボール
そんなに悪いもんじゃないよ!
ハリウッドが生んだ摩訶不思議アドベンチャー!


実写版があるってことも知ってたし、みんなボロクソに けなしてることも知ってましたが、僕はドラゴンボールには特別な思い入れはないので、一生観ないと思っていました。

が、『男たちの挽歌』シリーズで全世界のボンクラを泣かせた"亜州影帝"チョウ・ユンファが出演していることを知り、急遽DVDを購入! BOOK・OFFで!

そんなわけでユンファ目当てで観始めた実写版でしたが、みんなが言うほど悪い映画じゃなかったんですよ!

物語の主役は孫悟空。18歳。高校生。いじめられっ子。
じっちゃん(声はジャッキー・チェンの吹替でおなじみ石丸博也!)と2人で気の特訓をして暮らす。

誕生日プレゼントとしてじっちゃんは悟空にドラゴンボール(たしか四星球)をわたす。

じっちゃんとの特訓で身に付けた技でいじめっ子をかわし、チチといい感じになる悟空。

しかし、2000年の封印から目覚め、ドラゴンボールを狙うピッコロ大魔王にじっちゃんは殺されてしまう(どうやって復活したのかはわからないけど、そういうことらしい)。

瀕死のじっちゃんは悟空に「亀仙人に会って修行しな。自分を信じて頑張ってね」と、告げる。

じっちゃんの言葉を胸に悟空は、ブルマを仲間にし、亀仙人とドラゴンボール探しの摩訶不思議アドベンチャーに旅立つ……。

その後、悟空は隕石に乗ってやって来た、というスーパーマン的オリジンや、大猿の正体なんかが明かされる急展開のラストへ向かって突っ走る。

大猿の正体とかは原作に忠実らしいけど、ここまでくるとどれが原作から引っ張ってきた設定で、どれが映画独自の設定なのかわからなくなってくる。

映画独自の展開にDAN DAN 心魅かれてく!

「見所は?」と聞かれると、「特にない!」としか言えないけど、観てられないほどつまんないってほどの作品じゃないですよ。

まぁでも全体的に地味なのは否定できない。

ドッカンバトルというゲームがリリースされていることからも、ドラゴンボールはかめはめ波なり元気玉なりをドッカンドッカン撃ちまくるもんだと思っていましたが、そんなことはなかった。



本編でかめはめ波を撃つのは2回だけ!


ラストのピッコロとの決戦で悟空が放つのが一発



もう一発は亀仙人が悟空を蘇生させるために放つ!



「えっ!? かめはめ波ってAED代わりに使えるの!?」という衝撃。



だいたい85分の上映時間で悟空が亀仙人のもとで修行して、ドラゴンボールを7つ集めて、ピッコロと決戦するという展開を盛り込むこと自体に無理がある。

にもかかわらず、映画独自の設定として、悟空のスクールライフを描き、いじめっ子との対決なんかで貴重な上映時間を無駄遣い

「別にストーリーは原作があるんだし、それをそのまま使えばいいんじゃないかな?」と、全世界のドラゴンボーラーは思ったはず。

カンフー映画好きの僕としては、亀仙人との修行シーンをもっとしっかりやるべきだったなぁ……と思いますね。

原作者の鳥山明が「ブルース・リーの『燃えよドラゴン』を観てドラゴンボールを書き始めた」って言ってたのを昔どっかのテレビで観たよ。

予告で映画のラストシーンを見せちゃう! 『燃えよドラゴン』予告編

『DRAGONBALL EVOLUTION』もカンフー映画に振り切っちゃえばよかったのになぁと思います。

悟空も明るいキャラだし、ジャッキー・チェンの拳シリーズみたいな修行シーンがあれば映画の評価も変わったはず。


こういうシーンがあったら良かったよね。

あと、せっかくユンファを呼んだんだし、『男たちの挽歌』チックな友情物語も盛り込んだらもっと良くなったと思います。

ブルマが2丁拳銃を使ったらもっと良かった。



原作もアニメもよく知らない僕ですら「ドラゴンボールってこんなんじゃないよなぁ」と思う作品、『DRAGONBALL EVOLUTION』。

映画の出来を観て、原作ファンがかめはめ波を撃ちたくなるほど怒る気持ちも理解できる。

しかし、ここまで書いておいて信じてもらえないかもしれませんが、『ドラゴンボール』ということを知らずに観たら面白いですよ!

特にユンファのかめはめ波が良い!

正直、ユンファのAEDかめはめ波が衝撃すぎて、後半の展開は忘れた!

悟空はピッコロを倒したんだっけ?

覚えてないなぁ!

そんな、観賞後5秒で内容を忘れる映画『DRAGONBALL EVOLUTION』

やることの無い夏休みのひまつぶしオススメですよ。

世界でいっとースリルな映画鑑賞をしたい方はぜひ!