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麻生太郎首相が自画自賛した日中韓首脳会談は、結局、中国に巧妙に利用されていたとみていい。
日中首脳会談の冒頭、温家宝首相は「金融危機が世界に大きな影響、衝撃を与える中、手を携えて困難を克服することは現実的な意義を持つ」と述べた。表向きは、金融市場の安定と経済成長の回復のために協力する姿勢を示した。
しかし、中韓首脳会談では、3カ国が必要時に外貨を融通し合う通貨交換(スワップ)協定の規模拡大で合意したことに触れ、「合意は人民の自信を増幅する」と発言。視線は中国国内に向いていた。
中国政府にとっては世界金融危機よりも国内経済対策が重要事項。雇用不安など国内経済の悪化は社会不安の温床となるからだ。
麻生首相が、尖閣諸島(中国名・釣魚島)周辺で起きた中国の海洋調査船による日本領海への侵入について遺憾の意を示すと、温首相は「釣魚島は古来より中国の固有の領土。その立場は一貫して明確であり、確固たるものだ」とはねつけた。「強い中国」を国民に示して、政府批判をかわすのは中国政府の常套(じようとう)手段である。
中国の狙いは日中韓の間で主導権を握ること。中国国メディアによると、日本に対する領海侵犯は日本の出方をうかがうために周到に準備されていたという。(川越一)
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