小説”サヨナライツカ”は衝撃だった。
著者の辻仁成は、女優を妻に持った作家くらいしか知らなかった。
内容は不倫。
婚姻前と言えども、婚約中なんだから不倫。
好青年と呼ばれる、主人公の豊は、理想の良妻賢母になり得る光子を日本に残し、赴任先のバンコクで同僚と婚約発表がてらパーティーを開いた。
好青年と呼ばれる、主人公の豊は、理想の良妻賢母になり得る光子を日本に残し、赴任先のバンコクで同僚と婚約発表がてらパーティーを開いた。
そこへ現れたのが謎の女、沓子。
沓子は、大富豪の夫に捨てられ、”私、こんないい男と付き合ってるのよ。”と元夫に見せつけるために豊に近づいた。
豊も、”結婚したら遊べなくなるから、今だけ見逃して。” みたいな軽い気持ち。
やがて、バンコクでの結婚式が近づく。
ふたりは深く愛し合っていることに気付くが、もうどうにもできない。
沓子は、空港まで豊に送らせ、バンコクから去った。
入れ違いに光子がその空港へ到着。
25年後に再会するまで、一切連絡を絶った。まあ、メールもないころの話だけど。
私はと言うと、何度も別れをしようとして、実際さよならも言われたし、私からも告げた。
でも、沓子のようにはなれなかった。
今後もなれないだろうなぁ。
自分軸で生きて行かなければといつも心に誓う。
でも、私からまこちゃんを取り除いたら、私でいられるのかな。