安田昌夫は冬の海を見るのも好きです。太平洋と日本海では、目に映る景色も風の感じもかなり違います。

 

どちらかというと日本海側に旅行した回数のほうが多い気がします。冬の日本海は荒々しく、ときに切なく美しいのです。東尋坊などはその代表と言えます。

 

そこで、安田昌夫はこの冬は太平洋側に旅行に行くことにしました。テレビやパンフレットではしょっちゅう見ている明石海峡大橋をリアルに見てみようと考えました。明石海峡大橋は神戸の舞子や明石辺りから淡路島を繋いでいます。赤い大きな橋が穏やかな太平洋にかかっています。

 

安田昌夫はまず、明石に到着して魚の棚で魚介料理を満喫することにしました。明石と言えば新鮮な魚が人気です。さらに明石焼きも有名です。漁師町でありながら品の良さもある雰囲気です。

 

鯛やらブリやらのお寿司を味わった後、明石焼きの人気店に並びました。6人先客が並んでいます。前の人が初対面でも話しかけてくるのは実に関西らしいと感じました。明石焼きは、柔らかいほくほくのたこ焼きを出汁に付けて食べるのです。少しソースをかけてから出汁に入れるのが美味しいらしいです。


おなかいっぱいになった後、夜からキラキライルミネーションが光る明石海峡大橋を眺めてみました。実際渡るのとはまた違い、冬の夜の海を照らす赤い橋はとてもロマンチックです。夜景スポットとして神戸が絶賛される理由が分かりました。しばらくの間そんな景色を楽しんで、明石の街ともお別れです。この夜景は一生忘れることはなさそうです。