鳥心色心 -22ページ目

鉛中毒きた

20XX/XX/XX


朝から雪だった。

朝の空いている時間は、ロリがインピング(羽継ぎ)をやっていたのでそれを隣で見ていた。クーパーズホークの傷ついた初列風切(翼の先端の大きな羽)を途中から切って、取っておいた新しいきれいな羽をつけてやる。手際がよすぎてびっくり。あっという間に傷ついた羽を切って、どんどんきれいな羽を付け替えていった。

その後、バルドイーグルが箱に入って持ってこられたが、箱から出すと明らかに状態がおかしく。ゆっくりとした開嘴呼吸をしていた。首が後ろの方に沿ってしまったり、元気がない。酸素を吸入後、採血・レントゲン検査となった。現在、ラプターセンターではバルドイーグルに対しては搬入された全個体でリードケアという機械を使って鉛中毒を簡易測定している。レントゲンでは筋胃内に小さな鉛片のような不透過性物質が写り、今回の個体の血中鉛値は『HI』。つまり、高すぎるということで、鉛中毒と診断された。このようにリードケアで『HI』がでた場合は、さらに鉛濃度を調べるために、専門の検査機関に血液を送って検査をしてもらうようにしている。この症例はあまりに状態が悪すぎて、即安楽死をすることが決まった。ここ数日でもう何十症例と猛禽をみたが、すでにミッチが安楽死をしてしまったものは生前の状態を見ていなかったので、見た中では最も悪い状態だった。


午後になり、鳥の呼吸器と麻酔の講義をロリから受けた。


空いている時間にアドバイザーのミッチと一緒にオリエンテーションをした。かなり丁寧にこの研修期間内にどのような計画で、何をすべきなのかという説明があった。この研修はもともとアメリカの高学年獣医学生に対して2週間かけて行われるもので、2週間ですべての科目をクリアすることが理想とされている。アメリカらしいのはそれぞれの科目のリーダーに対して、自分で教えてもらいたい日時を決めて話し合いに行かなければならないこと。自分が動いて自分で時間を調節したりと大変。ただ、自分は長い時間ここにいるので、ゆっくりと計画を立ててそれを繰り返すことになる。最低1つは研究もして、提出しないといけない。

夕方からまた1件バルドイーグルがやってきた。ほとんどのスタッフがいなくて、アイリンと2人で対応した。ケージの中に出血痕があり、すでに外傷があるのは明らかだった。最初に来た鉛中毒のバルドイーグルよりも元気はあったが、痛みがあるため、すぐに麻酔をかけて身体検査になった。肘関節付近の開放性の上腕骨遠位端骨折があり、腹部がかなり脹っていた。さらに気管からの出血があった。レントゲンを撮ると、胃の中はいっぱいで、筋胃内に散弾のペレットのような不透過性のものがあった。結局、この症例も安楽死になってしまった。今日は安楽死が2件あり、そのどちらも自分でしなければならなかった。4日ですでに5件の安楽死をした。

8時前に終わり、今夜もラプターセンターの上にはまた同じグレイトホーンドアウルがいて、鳴いていた。



インピング(羽継ぎ)を行っている
鳥心色心-インピング1



ここへ来てはじめての鉛中毒症例(バルドイーグル)
鳥心色心-鉛中毒BAEA1


おなかの中に細かい金属片がある
鳥心色心-鉛中毒BAEA2


ブーシー、行儀よくしてるね。目が変。
鳥心色心-ブーシー3

ハンドリングの実習

20XX/XX/XX

 

午前中は朝の診療・処置をしてる途中でハンドリングの説明を受けた。自分で何かをやらなければならない時は、しっかり理解していないといけないので、分からないことは分からないとはっきりしなければならない。


今日はハンドリングなどをよく知っている(もう20年らしい)リーダーのマーシャに教えてもらった。マーシャはチカコの友達だと言っていたから、それは赤木先生のことだろう。結局、他の人に教えるよりもかなり時間がかかってしまったようだ。初めはニワトリの人形を使ってやった。


手順は、まずケージにいるフクロウを捕まえて、手で抱え、処置室に連れて行き、体重を測り、処置台に乗せ、処置台から下ろしてまた手で抱え、連れて帰り、ケージに返すという流れ。さらに、他の人に手渡すやり方や、鳥が暴れた時の立て直し方など。鳥は基本的には1日に1回までしかケージの外には出さない。しかし、どうしても処置や投薬などが必要な場合だけ、さらに外に出すことになる。グレイトホーンドアウルが一番初級者用で、今日は特におとなしいやつを選んでくれたようだ。眼がまん丸で大きくてとてもかわいいフクロウ。


午後は何もなく、手渡された教育用のノートを読んだり、寝たりしていた。夜7時からエサのニワトリ、マウス、ラット、ウズラなんかをみんなで冷凍庫に詰め込んだりしていたため、終わったのは8時頃だった。ラプターセンターの上に、野生のグレイトホーンドアウルがとまって、ホーホッホーって鳴いていた。



ハヤブサの神経学的検査をしているところ
鳥心色心-ハヤブサの検査


冷凍庫の中には猛禽に与える食物がたくさん。ニワトリ、ヒヨコ、ラット、マウス、ウズラなど。
鳥心色心-フリーザー

はろー

太陽の周りに輪がついて、こんなんなって。


デアグルの鳥ブログ-ハロー

なんか、エネルギーをすごく感じる!!!にひひ