先日の講演会、うちの娘が面白かったって言ってましたよ!とラインや会議でお声かけて頂く。
ありがたいことに先日、柏崎翔洋中等教育学校で300名近くの生徒の前で講演させて頂いた。
正直、私は地方に住むただの手話通訳士。東京にいる有名な手話通訳士の方々と同じではないので、こういう依頼は稀な事だ。緊張もした。
テーマは、手話通訳士の仕事〜手話を公用語にする介護施設の挑戦〜というタイトル。
当日はうまくできるか、そもそもその前の週あたりに風邪もひいていたので体力持つかなと心配だったが、当日はベストコンディションで望めた。
ただ、体育館での講演で正直、生徒さんたちが寒そうで申し訳ないなという印象…
後半には寒くても生徒さんも自分もガクブルだったので過信は禁物だな、と感じた。
私は場によって講演の仕方を変えるが、学生さんには声を出さないで講演会をする。
それは、そもそも話者が日本語を話すという規制概念を壊すためだ。もっと言えば、言語は自由なはずなのに、手話という言語を学ばせてもらえなかったろう者もたくさんいる事を身をもって知ってもらうためだ。
トリッキーなはじまりなので、あまり目上の方にやるのは宜しくない。ただ、学生さんにはこれが刺さるようだ。
中盤には、ろう者の手話の読み取りのポイントを話すのだが、一人の学生さんだけ私がポイントを言う前に読み取りができていてビックリするという場面があった。youtubeをよく見ているのかも知れない。
また、後半の質疑応答では、
「手話通訳を辞めたい時はありますか?」と聞かれた。
その時は「辞めたい時はないが、きこえない高齢者をしていて、その人が亡くなり時に周りに手話でコミュニケーションが取れる環境にいたのか、想いを巡らせる時がある」と答えた。
でも、その帰りによくよく考えると一度、通訳で大失敗をして手話通訳士と名乗る事を辞めたいと思った時があった事を思い出した。ブログでは書けないが、しばらくかなり傷ついたが大好きなろう者の仲間の言葉に救われて、今はまた通訳や高齢ろう者を支援する仕事に就いている。
質問してくれた学生さんや質疑応答で手を挙げてくださった学生さん、また質問に回答してくれたり、参加してくれた学生の皆さん。
なにより、今回の講演会の企画運営をして下さった先生、学校様にも心から感謝を申し上げたい。
ありがとうございました!
